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2002 年度 実績報告書

ポジトロンCTを用いた消化器癌微小転移巣の検出と肝転移の治療成績向上に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14571219
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

谷口 弘毅  京都府立医科大学, 医学部, 講師 (20217136)

キーワード転移性肝癌 / 微小肝転移 / 転移予知 / 血管新生 / ポジトロンCT
研究概要

本研究の目的は、従来の画像診断機器で描出されない時期の消化器癌肝転移巣をポジトロンCTを用いて検出することと、肝転移巣以外の再発巣を検出することである。本年度はその前段階として基礎的な検討を行なった。
(1)動物における転移性肝癌モデルによる解析として
(1)家兎(20羽)にVX2を門脈内投与し転移性肝癌を作成した。
(2)蛍光小球体法による非癌部肝血流測定を動脈・門脈について行った。
(3)それにより転移巣の発達時期ごとに非癌部肝組織血流量を計測した。
(4)家兎肝を摘除し、シリコンラバーにより肝血管の鋳型標本を作成し、新生血管数をカウントした。
(5)抗VEGF抗体等の抗血管新生因子抗体を用いて免疫組織染色を行った。
(6)以上の結果すべてにおいてと正常群(家兎20羽)との比較を行った。
(7)その結果、非癌部肝血流量は動脈血流量が増加し、門脈血流量が低下していた。それは、肝内の新生血管の増加によるものであると考えられた。
(2)臨床における大腸癌患者に対して
(1)大腸癌手術時肝生検を行い、抗VEGF抗体等の抗血管新生因子抗体を用いて免疫組織染色を行った。
(2)適応を満たす患者には肝切除を行い、その他の症例には肝動注用アクセスを留置し、在宅間歇的持続肝動注療法を行った。
(3)肝切除可能な患者については、切除肝について抗VEGF抗体等の抗血管新生因子抗体を用いて免疫組織染色を行なった。
(4)その結果、肝転移を有する患者の非癌部肝組織の新生血管密度の増加傾向が認められた。また、肝転移を有しない患者の中にも、新生血管密度の増加が認められた患者があった。これらの患者からは、あらたに肝転移が発見される可能性があり、要注意であると考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 谷口弘毅: "ポジトロンCTを用いた消化器癌肝転移の予知と早期診断法の開発に関する研究"INNERVISION. 17(8). 50-50 (2002)

  • [文献書誌] S.Kunishima, T.Koh, K.Fukuda, H.Taniguchi: "Quantitative measurement of regional blood flow in hepatic focal nodular hyperplasia : Findings on positron emission tomography"Molecular Imaging and Biology. 4(3). 253-256 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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