研究分担者 |
石川 健二 東海大学, 医学部, 助手 (80287078)
鈴木 俊之 東海大学, 医学部, 助手 (80276823)
徳永 信弘 東海大学, 医学部, 助手 (70256121)
田中 洋一 東海大学, 医学部, 助手 (80338722)
向山 小百合 東海大学, 医学部, 助手 (10317795)
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研究概要 |
術前の臨床診断がstage IIあるいはstage IIIであった結腸癌患者115例の末梢血を,手術後7-10日後に採血した.流血中の腫瘍細胞は,恒常的に存在していないとの報告に基づき,検出率を上げるため,連続した2日間,朝食前に採血した. 1.術後の組織学的なstageはstage 0が1例,stage Iが34例,stage IIが49例,stage IIIが31例,stage IVが1例であった. 2.治癒手術後の末梢血中のCEAmRNA発現細胞(癌細胞)の検出率は,stage 0では0/1(0%),stage Iでは6/34(15%),stage IIでは14/49(28.6%),stage IIIでは6/31(38.7%)であり,stageが進むにつれて検出率は高くなっていた. 3.術後のfollow-up期間は短く,経過を観察中であるが,現在までの再発例数(再発率)はstage Iでは1/19(5%),stage IIでは4/47(8.5%),stage IIIでは6/32(18.8%)である. 4.再発と末梢血中のCEAのmRNA発現細胞陽性率との関連性は,再発例でのmCEA発現細胞陽性率は4/10(40%),未再発例でのmCEA発現細胞陽性率は28/107(26%)であり,現在の段階では有意の差は認められていない. 5.治癒切除後に末梢血中にmCEA発現細胞が認められた32症例でのCEAのmRNA発現量は,再発した4例では14.2±13.4×10^<-8>未再発の28例では18.9±16.7×10^<-8>で差はなかった.
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