研究概要 |
平成16年度にはγ-interferonによるantigen augmentationの効果を検討した。 MAbを投与する1週間前に細胞株HT-29LMMを皮下内移植し、皮下腫瘍を作成した。皮下内移植の3日後に,Human gamma interferon (hγIFN)(天然型γ-INF,大塚製薬)10,000単位を24時間毎に4日間、腹腔内投与する群を作成した。両群のマウス1匹あたり,40μCi/4μgのI-125を標識した第二世代のmAb CC-49を0.5ml静脈内に注入した。Navigatorを用いて、心臓領域(前胸部)をblood backgroundとし、皮下腫瘍の放射能を連日7日間測定した。測定時間は10秒とし、皮下腫瘍(側腹部)の測定値(count/10 seconds)を心臓領域のそれで除した皮下腫瘍(側腹部):心臓領域比を計算した。一方で、連日マウスをsacrificeし、血液と腫瘍の放射能をin vitroで測定し、血液:腫瘍比を計算した。 CC-49単独群とCC-49+hγIFN群の皮下腫瘍(側腹部):心臓領域比は、投与1日目(2.5 vs. 2.9)、2日目(2.7 vs. 3.3)、3日目(3.0 vs. 3.5)、4日目(3.6 vs. 4.1)、5日目(3.9 vs. 5.3)、6日目(5.4 vs. 6.9)、7日目(6.5 vs. 7.7)まで、増大傾向が認められた。また、血液:腫瘍比は投与1日目(4.2 vs. 4.5)、2日目(8.5 vs. 9.5)、3日目(12.9 vs. 14.5)、4日目(21.9 vs. 25.4)、5日目(23.9 vs. 28.9)、6日目(28.1 vs. 35.3)、7日目(32.8 vs. 39.5)まで、同様に増大傾向が認められた。CC-49単独群に比較して、hγIFNの投与を行ったCC-49の集積に高い傾向が認められたが、有意差はなかった。
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