研究課題
基盤研究(C)
我々の携帯型あるいは植え込み型人工肺に関する研究は、犬における市販の人工肺植え込み実験にょるP`ilot experimental studyに引き続き、東京電機大学理工学部のグループと共同し、市販の人工肺をCADを用いた流体力学的検討のうえ、右心室に対する圧力負荷の少ないプロトタイプを作製、In vitroおよびIn vivoの豚を用いた6時間の急性実験にて評価した。この結果、安定したガス交換能と血行動態を呈した。右心室に対する圧力負荷の軽減には人工肺本体に加え回路が重要で、回路口径は肺動脈弁口径が必要と考えられた。全置換実験において主肺動脈が拡張期に虚脱し、その圧波形から肺動脈弁で逆流が起こり、右心室に対する容量負荷が生じていた。右心室収縮期圧が高い場合でも同様に逆流を認めること、部分置換では逆流を認めないことから、逆流は主肺動脈の拡張期圧を保つ機構に破綻を生じることで発生すると考えた。逆流の原因のひとつとして、血液の流れの性質が人工肺と生体肺内で異なることが関係する考えられた。今後はこのことを解明していく必要があると思われた。また、抗凝固剤を使用せざるを得ないことも問題であり、出血の合併症を解決するためには抗血栓性材料の開発も必要と思われた。もうひとつの検討項目である、慢性実験に移行するための予備実験として、山羊を使い慢性実験のプロトコールの確立を目指して実験を行った。
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膜型肺 第27号
ページ: 11-16
ページ: 37-41
ページ: 50-52
ページ: 58-60
Clinical Engeneering 14
ページ: 148-154
Membrane Oxygenator No 27
Clinical engineering Vol 14
膜型肺 第26号
ページ: 27-29
Membrane Oxygenator No 26