本年度は我々が開発した軟X線生体肺微小血管解析装置でどのくらいの範囲の太さの兵微小血管が解析可能か、また、その血管直径の変化をどの程度まで解析しうるかを実験した。 (1)実験動物の作成手順は以下のように行った。 ウィスターラットを腹腔麻酔し、気管切開挿管の後、レスピレーターで換気した。その後、胸骨正中切開し、頸動脈、肺動脈主幹にカテーテルを挿入し、体動脈圧、肺動脈圧を測定した。左肺を吸引チャンバーに固定し、そのラットを軟X線画像解析装置に入れ、造影剤を注入し撮影した。 (2)軟X線画像解析装置による肺微小血管の生体観察 軟X線画像解析装置(インバーター式軟X線TVシステム)は低出力(60kV、0.8mA以下)で軟X線を発生する。この画像をDVDに保存し、画像ソフト(Image-pro)を用いて解析した。 (3)実験 本年度は、低酸素状態と比較するためのコントロール群のデータを得るために、種々の条件(換気圧、換気量、撮影部位、造影剤量)の設定下で実験を行い、対比する条件の基礎データを収集解析した。
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