研究課題/領域番号 |
14571282
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
奥仲 哲弥 東京医科大学, 医学部, 講師 (80233469)
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研究分担者 |
加藤 治文 東京医科大学, 医学部, 教授 (20074768)
筒井 英光 東京医科大学, 医学部, 助手 (50328233)
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キーワード | 光線力学的治療(PDT) / 蛍光診断 / 光感受性物質 / センチネルリンパ節 |
研究概要 |
背景:肺癌に対するセンチネルノードコンセプトは、色素法は黒色のリンパ節では色素の取り込みの判別が困難であるといった欠点により、またRI法では取り扱いが煩雑で、法的規制の問題は避けては通れないといった現状があり、いずれの場合も未だ臨床的に同定法としては確立されるには至っていない。光感受性物質を用いた蛍光法の有用性を動物実験を用いて検討した。方法:5週齢の雄性Balb/cマウスの足背皮下にMeth-A細胞(fibrosarcoma)5x10^6個を皮下投与し、food pad担癌マウスを作成した。food pad担癌マウスに対して、7日後、光感受性物質ATX-S10(Na)、Npe6を腫瘍に局所注入しながら浜松ホトニクス社製超高感度蛍光診断装置を用いて腫瘍周囲に存在するリンパ管およびリンパ節に取り込まれた光感受性物質の蛍光を観測し、リンパ流の走行を確認すると共に、腫瘍から最初にリンパ流を受けるセンチネルリンパ節の同定を行った。また、摘出した各々のリンパ節標本を病理学的に観察し、リンパ節転移の有無、転移の経時的変化およびリンパ流との相関について考察する。次に蛍光強度を観測したリンパ節をHPLCを用いて抽出を行い、抽出量とその蛍光強度に相関関係があるかどうかを検証した。結果:光感受性物質を皮下投与すると、速やかにリンパ管に取り込まれ、リンパ流を介してセンチネルリンパ節である膝窩リンパ節に集積することが確認できた。蛍光はNpe6が最も強く、ATXS10、Photofrinの順であった。摘出した各リンパ節の蛍光強度を定量化するためにR/G比を各々のリンパ節において算出を行った。各リンパ節のG成分はほとんど差が認められなかったが、R成分は蛍光を発しなかった鼠径リンパ節、腋窩リンパ節に比して、蛍光を発した膝窩リンパ節、腹腔内リンパ節は有意に高値であった。考察:蛍光診断法は色素法と比較した場合、診断装置は必要となるものの、リンパ管の走行、リンパ節への取り込み状態の様子が非常に鮮明に、かつ直視下にて経時的に観察できるため、センチネルリンパ節の同定に非常に有用であると思われた。
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