研究概要 |
方法 1)8〜10週齢のSDラットを全身麻酔、呼吸管理下に、開胸し、冠動脈前下行枝を結紮、閉胸した。 2)1)で作成したラットの心臓を2週間後に摘出し、免疫染色法にてcyclinD2,cyclinD3を同定した。 3)1)で作成した心不全ラット(ドナー)の心臓を摘出し、別のラット(レシピエント)を全身麻酔下に開腹、摘出心の大動脈とレシピエントの腹部大動脈、摘出心の肺動脈とレシピエントの下大静脈をそれぞれ吻合し、左室unloadingを2週間行った。 4)2週間の左室unloadingの後、摘出し、免疫染色法にてcyclinD2,cyclinD3を同定した。 5)2週間の左室unloadingの後、4)で使用しなかったラットの心臓を摘出し、Langendorff冠灌流下に、20分の全虚血、60分の再灌流を行い、血行動態、再灌流後の心筋梗塞範囲を測定した。 6)対照群として、開胸及び、閉胸のみを行ったsham手術群の心臓を4週間放置後に摘出し、免疫染色法にてcyclinD2,cyclinD3を同定した。 7)同様に、sham手術群の心臓を4週間放置後に摘出し、Langendorff冠灌流下に、30分の全虚血、60分の再灌流を行い、血行動態、再灌流後の心筋梗塞範囲を測定した。 結果 1)心筋梗塞後2週間を経過したラットの心臓のcyclinD2,cyclinD3は発現が増強する傾向を示した。 2)異所性心移植による左室unloadingを2週間行った後の心臓ではcyclinD2,cyclinD3の発現が低下する傾向を示した。 3)Langendorff冠灌流実験では左室unloading群では虚血耐性が維持される傾向を示した。
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