研究課題/領域番号 |
14571359
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
村田 淳 千葉大学, 医学部附属病院, 助手 (20344997)
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研究分担者 |
吉永 勝訓 千葉大学, 医学部附属病院, 助教授 (30270870)
山崎 正志 千葉大学, 医学部附属病院, 助手 (50281712)
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キーワード | セマフォリン / 神経細胞 / in situ hybridization / RT-PCR |
研究概要 |
SemaphorinIII以下SemaIIIは胎生期、神経成長の際、反発性の軸索ガイダンス分子として、主に中枢神経系の神経細胞においての発現が報告されている。一方脊髄損傷における発現はPasterkampらによって、脊髄切断部瘢痕組織FibroblastにSemaIIIの発現が報告されている。特にFibroblastの発現が増加する1から2週においてもっとも顕著にその増加を認めていた。われわれは上記グループから分与されたSemaIII DNAを鋳型にプローブを作製し、in situ hybridizationによりSemaIIIの発現を確認した。また切断部より得られたRNAを逆転写したDNAについてSemaIIIの発現量をPCRにて確認した。 結果。SemaIIIは脊髄神経細胞にのみ持続的に発現しており、慢性期瘢痕部における発現は認められなかった。またPCRにおける定量では脊髄切断後1から3日においてその発現量が減少し1週から1ヶ月になると発現量が切断前の4/5程度に回復した。 SemaIIIの発現細胞についてはPasterkampらも脊髄神経細胞における発現の報告をしており、今回の結果と一致している。一方脊髄切断部癌痕組織においてその発現が確認できなかった点と発現量が慢性期において増加しなかった点は今後SemaIIIのプローブを作り直し、In situ hybridizationにより再度確認し、Northern blotなどによりRNAの定量を再度考慮する予定である。
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