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2002 年度 実績報告書

先天性下腿偽関節症の病態解明に関する研究-骨代謝研究の手法を応用して-

研究課題

研究課題/領域番号 14571362
研究機関東京大学

研究代表者

筋野 隆  東京大学, 医学部附属病院, 助手 (40344452)

研究分担者 滝川 一晴  東京大学, 医学部附属病院, 助手
中村 耕三  東京大学, 医学部附属病院, 教授 (60126133)
岡崎 裕司  東京大学, 医学部附属病院, 助手 (30241988)
キーワード先天性脛骨偽関節症 / 小児難治性疾患 / 骨形態計測 / 破骨細胞
研究概要

先天性下腿偽関節症は生下時より脛骨の中央〜遠位1/3に偽関節が存在したり、生後1〜2年以内に骨折を起こして偽関節に至る極めて難治性の疾患である。本疾患はギプスによる外固定や通常の内固定術では骨癒合が得られない。血管柄付き腓骨移植やイリザロフ創外固定器を用いた固定により初めて骨癒合が得られるが治療には数年の歳月を要するため、本疾患は小児整形外科領域の未解決問題の1つとなっている。本研究の目的はこの疾患の病態生理を骨形態計測・生化学の手法を用いて解明し治療への糸口を探ることにある平成14年度は過去の自験例8例の手術標本を用い組織学・骨形態計測の手法を用いて本疾患の病態生理を検討した。偽関節部はいずれの症例でも、介在する線維性軟骨により骨の連続性が絶たれていた。また骨・軟骨は多数の多核巨細胞が混在する線維芽細胞様細胞により浸食されていた。多核巨細胞はTRAP陽性、vitronectin receptor陽性であり破骨細胞と考えられた。骨形態計測を行うと偽関節部では破骨細胞数(N.Oc/BS)=2.66+/-0.92【/mm】(mean+/-SD),破骨細胞表面(Oc.S/BS)=10.67+/-4.86%であった。比較対照群とした成人の外傷性偽関節組織(n=7)ではN.Oc/BS=0.62+/-0.33【/mm】,Oc.S/BS=2.28+/-1.20%であり、先天性脛骨偽関節症では破骨細胞形成が亢進していることがわかった。本年度の研究成果をまとめると、先天性脛骨偽関節症ではその偽関節部において破骨細胞形成の亢進がみられ、その結果骨・軟骨組織が浸食され正常な骨癒合が妨げられていることが推測された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] I.Nakamura, Y.Kadono, H.Takayanagi, E.Jimi, T.Miyazaki, H.Oda, K.Nakamura, S.Tanaka, G.A.Rodan, L.T.Duong: "Interlenkin-1 regulates cytoskeletal organization in osteoclasts via TRAF6/c-Sre compilex."J. Immunol. 168. 5103-5109 (2002)

  • [文献書誌] S.Fujiwara, I.Nakamura, T.Goto, M.Toru, S.Yokokura, K.Nakamura: "Intracortical chondromyxoid fibroma of humerus."Skeletal Radiol. (in press). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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