研究課題/領域番号 |
14571378
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
萩野 浩 鳥取大学, 医学部附属病院, 助教授 (80208412)
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研究分担者 |
片桐 浩史 鳥取大学, 医学部, 助手 (60304226)
岡野 徹 鳥取大学, 医学部, 講師 (60252871)
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キーワード | 骨粗鬆症 / 骨脆弱性骨折 / 骨折危険因子 / QOL |
研究概要 |
1.骨粗懸症関連骨折危険因子の検討 骨粗懸症関連骨折である擁骨遠位端骨折、上腕骨近位端骨折について、患者登録を行った。これらの患者に対して、生活歴、既往歴、ライフスタイル、食生活に関するアンケート調査を施行した。主な調査内容はi骨折時の受傷状況(受傷原因、時刻、場所)、ii受傷前の活動性:歩行障害の有無、移動能力、老人性痴呆の有無など、iii治療の生活歴・既往歴:職歴、スポーツ歴、糖尿病・脳血管疾患・骨粗懸症・てんかんなどの既往、iv若年時からこれまでの食生活:カルシウムの摂取、飲酒・喫煙、食糧難の経験の有無、V出産歴および閉経:出産児数、授乳歴、初経年齢、閉経年齢、vi生活環境:転倒を誘発するような住宅環境、洋式・和式の生活、都市部・郡部での生活である。同様の調査を、同時期に治療を行った骨折以外の患者を対照として調査した。 その結果、同じ上肢の骨折であっても、僥骨遠位端骨折では活動性が高いことが、骨折発生危険因子となり、上腕骨近位端骨折では逆に予防的因子であった。さらに、ベッドを使わないで布団を使う生活習慣は、両骨折に共通した予防因子であった。 2.骨粗籟症患者のQOLの検討 骨粗懸症にて通院加療中の患者を対象に、QOL調査を行った。 その結果、JOQOLの評価点は年齢と有意な負の相関を認め、特に加齢に伴うADL評価点の低下が著しかった。JOQOLの痛み評価点は他のドメインのうちADLとの相関がもつとも高く、中でも家事評価点数との相関が高かった。また、痛み評価点と総合評価点との有意な相関を認めたが、他のドメインに比較して総合評価点への影響は小さかった。EQ-5DのQOLスコアはJOQOL評価点と高い相関を認め、中でも痛み、ADL、総合評価点との相関が高かった。
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