• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

再生関節軟骨における石灰化機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 14571395
研究機関帝京大学

研究代表者

高井 信朗  帝京大学, 医学部, 教授 (10226730)

キーワード関節軟骨 / 骨軟骨全層欠損 / 組織再生 / 石灰化前線 / 間葉系細胞 / 自家細胞移植 / transgenic rat / in situ hybridization
研究概要

関節軟骨欠損修復に,自家細胞移植を用いた研究が多く成されているが,いまだ正常硝子軟骨構造の再生は達成されていない.これまでに研究代表者らは,transgenic ratとDNA in situ hybridizationを用いて,自家移植後骨髄間葉系細胞を宿主細胞から識別する方法を確立した.その結果,移植24週後,浅層部が硝子軟骨様組織,深層部が軟骨下骨により修復され,骨髄間葉系細胞が骨,軟骨両層の修復に関与することを48^<th>,49^<th> Orthopaedic Research Society (ORS), USA, 2002, 2003および第17回,第18回日本整形外科学会基礎学術集会,2002,2003で報告した.しかし,自家骨髄細胞移植においても,軟骨石灰化前線を含む軟骨層の再生は困難であり、サイトカインなどを用いた組織工学を駆使することが必要である.骨形成タンパク質(BMP)は骨髄間葉系幹細胞の分化および骨化に関与することが報告されている。したがってBMPと発光クラゲ由来緑色蛍光蛋白質遺伝子(GFP)とともに導入したtransgenic ratを開発し、骨軟骨欠損に移植したtransgenic rat骨髄細胞のGFPシグナルを追跡することによりBMPが関節軟骨修復過程の石灰化に果たす機能をin vivoで解明することが可能であると考えた.
本年度は,まずGFPの細胞追跡における有用性を証明する目的でGFP transgenic ratから採取した骨髄間葉系細胞を野生型ラット骨軟骨欠損に移植する細胞追跡モデルを作製した.その結果,移植細胞は経時的に周囲からの宿主細胞の浸潤に伴い,その数が減少するが、移植24週においても,移植細胞が,骨層,軟骨層に存在する事が明らかとなった.以上の結果を,50^<th> ORS, USA, 2004で報告した.今後は,BMP-GFP transgenic ratの作成と,BMPと骨髄細胞の組み合わせによる関節軟骨再生の可能性を検討する予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 高井信朗, 渡邊信佳, 大島康史, 竹中信之: "自家骨軟骨移植術後の軟骨層および軟骨下骨層のリモデリング"炎症と免疫. 11巻5号. 576-582 (2003)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi