研究課題/領域番号 |
14571396
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
乾 健太郎 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (00291592)
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研究分担者 |
伊藤 陽一 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (00326266)
小池 達也 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (50271177)
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キーワード | アジュバント関節炎 / 脊髄損傷(Brown-Sequard syndrome) / 骨代謝 |
研究概要 |
1)動物モデルの作成 a)アジュバント関節炎:6週齢のLewis系ラットにMycobacterium butyricumの死菌と流動パラフィンの懸濁液を尾根部に皮下注射し感作させた。約10日目から四肢末梢の関節、特に足部の関節腫脹を再現良く生じた。 b)脊髄損傷(Brown-Sequard)モデル:ケタミンによる全身麻酔下にて、後方より脊椎棘突起を露出させ、第二胸椎の椎弓切除後、脊椎管内に侵入。中央の脊髄動脈を避けてその左側をメスで半切する。これにより麻痺した左下肢は一部のラットで麻痺が回復するため、その後は2椎間で各々半切した。これにより、麻痺の回復は見られなかった。 c)末梢神経切断モデル:b)と同様の麻酔にて左鼡径部から大腿神経を、大腿後面から坐骨神経を露出し、各々可能な限り近位にて切離した。 2)評価および結果 a)骨組織の評価は軟X線によるレントゲン撮影・病理組織にて評価、b)c)については、骨代謝に対する影響を見るため、両後肢の評価に加え、両大腿前面の皮下にBMP含有コラーゲンペレットを埋入し、その重量・骨塩量の変化を観察する。 3)次年度以降の研究計画 今後、モデルa)にb)またはc)を組み合わせて、脊髄半切下または末梢神経切断下での両足部関節炎、関節破壊の対称性の喪失や骨形成の差異を観察する予定である。特に、中枢神経の半切では知覚解離を生ずるため、骨代謝や関節炎の対称性への影響が見られた場合、深部知覚・痛覚など各知覚神経の関与度が推測でき得る可能性がある。
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