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2004 年度 研究成果報告書概要

細織工学的手法によるハイブリッド再生軟骨の開発と表面置換型関節形成術への応用

研究課題

研究課題/領域番号 14571397
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 整形外科学
研究機関大阪市立大学

研究代表者

北野 利夫  大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (50291597)

研究分担者 川瀬 徳三  京都工芸繊維大学, 工芸学部物質工学科, 教授 (60152956)
高岡 邦夫  大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (30112048)
研究期間 (年度) 2002 – 2004
キーワード関節軟骨再生 / 関節潤滑 / 関節温存型関節形成術 / DDS
研究概要

本究により、研究代表者が開発したDPPC(dipalmitoylphosphatidylcholine)リポソームにヒアルロン酸等を内包させた、関節内投与型DDSを採用し、関節軟骨摺動面の力学環境が改善するまで良好な関節潤滑機能を保つ能力が存在することを、ブタ関節軟骨組織を用いた関節潤滑機能評価試験により確認することが出来た。すなわち、ブタ軟骨摺動面モデルにおいて摩擦係数を測定した結果、正荷電状態のLα-DPPCリポソームにヒアルロン酸ナトリウムを封入した製剤を用いた場合において、摩擦係数の減少が観察できた。角速度(Angular velocity)との関係については、角速度が高くなる、つまり摺動面の関節面の相対速度が大きくなるにしたがい、中性荷電状態のLα-DPPCリポソーム分散溶液を潤滑液とした場合に摩擦係数の減少を認めた。病的関節における潤滑動態は主に境界潤滑が優位に働いていると考えられており、低角速度環境下において最も低摩擦環境を得ることの出来る潤滑液、すなわち、中性荷電状態のLα-DPPCリポソーム分散溶液が有利と考えられた。
本研究に採用した関節内投与型DDSは、潤滑力学環境を改善しつつ、軟骨再生に効果的な薬剤の関節内濃度をその徐放性により保ちつつ、軟骨再生作用に効果しうるものであり、本研究の成果は、関節鏡視下手術により、変性軟骨及び軟骨下骨をドリリングその他の手技を用いて、これらを活性化し、その組織に内在するコラーゲンを足場(Scaffold)として、外界から人工材料等のScaffoldを導入することなく、関節内を培養器(Incubator)とし、関節鏡視下手術により力学的収縮を加えた変性病変軟骨を培地(Culture media)、培養皿(Culture dish)とし、欠損および変性関節軟骨を修復する関節軟骨再生-関節温存型関節形成術の治療体系の確立という目標に大きく寄与するものである。
上記の治療体系の確立にむけて、次の研究課題(課題番号:18591672、研究課題名:関節潤滑を改善し、軟骨再生を促進するドラッグデリバリーシステム)に引き継ぎ研究展開する計画である。

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公開日: 2008-05-27  

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