研究課題/領域番号 |
14571398
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
五谷 寛之 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (30305627)
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研究分担者 |
恵木 丈 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (00336778)
小西 定彦 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (60315984)
中村 博亮 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (60227931)
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キーワード | マイクロサージャリー / コンピュータ支援 / ロボット |
研究概要 |
アクチュエーターとしてAC及びDCサーボモーターを使用した。アームの自由度を7とし、操作方法はマスタースレーブアーム方式とした。術者の動きは主としてマスターアーム側の各軸に配置されたエンコーダーを介してホストPCに送信され、モーターコントロールユニットとPCはUSBケーブルで接続した。先端部に感圧センサーをとりつけ、LEDの音や点滅で術者が先端の情報を得られるようにした。操作性の検討にはシリコンゴム製の切断指モデルを用いた他、ラットの摘出尾動脈を使用した。検討項目はマイクロ縫合針の把持、血管への針の刺入、血管内への摂子の挿入及び拡張操作、剥離操作である。画像はCCDカメラと擬似3Dモニターを組み合わせた。 昨年度までの機体では1mm以下の対象物に対して位置決め操作に時間を費やしたが、今回の機体では操作性が向上した。これは1)自由度を増した2)マスターアームの形状を変更した3)モーターのコントロール精度を上げた4)先端回転軸形状を変更した、結果動作追従性が上がったことによると考えられる。 微小外科では一般的に執刀者と顕微鏡の視野を共有する第一助手の共同作業により手術が進行するものである。従って助手サイドの役割、すなわち執刀医をアシストする意味では同じ姿勢ないし位置で、長時間血管や神経を保持するとともに組織を傷つけることなく方向を変えることができなくてはならない。本システムでは顕微鏡下にシリコンチューブを把持することは容易であり、またチューブを把持したまま方向を変化させることも可能である。問題点としてはワーキングエリアの周辺に特異点が発生することが挙げられる。 スレーブアームの絶対性能を引き出すべくより小型化及び操作性を向上させることが必要である。より特化したマスターアーム形状を考案することが今後の課題である。
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