研究課題/領域番号 |
14571405
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
黒澤 尚 順天堂大学, 医学部, 教授 (50010301)
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研究分担者 |
高柳 広 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科・顎顔面頸部機能再建学系, 教授 (20334229)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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キーワード | 骨破壊性疾患 / RANKLシグナル / NFATc1 / 破骨細胞分化形成 / アデノ随伴ベクター / 抗リウマチ薬 |
研究概要 |
骨破壊性疾患におけるeffector細胞である、破骨細胞の分化抑制、活性の制御を目標として、アデノ随伴ベクターによる遺伝子導入が有効ではないかと仮定し、アデノ随伴ベクターの破骨細胞およびその前駆細胞へ導入されるかどうか検討したところ、アデノウィルスと同様に成熟した破骨細胞のみに導入されることが確認された。アデノ随伴ベクターが前駆細胞、成熟破骨細胞両者に導入されれば大きな治療効果が得られる可能性があると期待したが、遺伝子導入に関してはアデノウィルスと比較して優位性がなく、アデノ随伴ベクターの精製もかなり煩雑であることから、低毒性を除けば大きなメリットがないことが明らかとなった。破骨細胞分化にはTNFリガンドファミリーに属する膜貫通型蛋白であるRANKLが必須分子であるが、その細胞内シグナル伝達の解明は骨破壊性疾患の治療標的になると考え、RANKLにより刺激した骨髄単球・マクロファージ系前駆細胞において特異的に誘導する分子のスクリーニングをしたところ、NFATc1が特異的に誘導されることが明らかとなった。NFATc1の欠損したES細胞では、破骨細胞分化が完全に欠損していること、NFATc1を過剰発現するとM-CSFで刺激した骨髄単球・マクロファージ系前駆細胞が破骨細胞に分化することが可能であった。以上からNFATc1は破骨細胞分化制御におけるRANKLシグナルを統合するマスター転写因子であると示唆される。抗リウマチ薬の一つである、レフルノミドの破骨細胞分化に与える影響に関して検討したところ、レフルノミドはピリジミンの新生の抑制とRANKLシグナルにより誘導されるカルシウムシグナルを抑制することにより、NFATc1の誘導を強力に抑制し、その結果破骨細胞分化誘導を抑制することが明らかになった。また、実際に関節リウマチの患者においてNFATc1の発現を検討したところ、骨破壊の部位の破骨細胞に強く発現していることが明らかとなり、NFATc1は今後骨破壊を予防する重要なターゲット分子であると考えられる。
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