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2003 年度 研究成果報告書概要

小脳誘発電位の基礎的研究ならびに臨床麻酔への応用

研究課題

研究課題/領域番号 14571424
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 麻酔・蘇生学
研究機関金沢大学

研究代表者

坪川 恒久  金沢大学, 医学部附属病院, 講師 (80283109)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
キーワード小脳誘発電位 / 体性感覚誘発電位 / 運動野誘発電位 / セボフルラン / プロポフォール / 脊髄虚血
研究概要

小脳誘発電位(以下CEPs)に関する基礎的研究を行い,以下のような知見を得た.
1.CEPsは,末梢神経刺激により同側の小脳皮質上に誘発される電位であり,前脊髄動脈潅流域である腹側脊髄小脳路を上行する.
2.吸入麻酔薬セボフルランの吸入により,体性感覚誘発電位(以下SEPs)は2MAC(4.5%)でも測定可能であったが,運動野誘発電位(以下MEPs)は0.5%でも消失した.CEPsは,1MAC(2.5%)までは測定可能であった.
3.静脈麻酔薬プロポフォールの投与では,体性感覚誘発電位(以下SEPs)はED50(30mg/kg/hour)でも測定可能であったが,MEPsは5mg/kg/hourでも消失した.CEPsは,30mg/kg/hourまでは測定可能であったが,振幅が著しく小さくなるため感度を上げる必要があった.
4.5分間の脊髄虚血により,SEPsは振幅が10%程度小さくなったが虚血解除により速やかに回復した.MEPsは完全に消失してしまい波形が再出現するまでに15分を要した.CEPsでは虚血により振幅は50%以下にまで小さくなるが虚血解除により速やかにもとの大きさに復した.
5.10分間の脊髄虚血により,SEPsは波形が消失したが虚血解除により速やかに回復した.MEPsは完全に消失してしまい波形は再出現しなかった。CEPsでは虚血により波形は消失し,波形が再出現するのに約10分間を要した.10分虚血群では全例が下肢麻痺となった.
以上より,CEPsは麻酔薬の制限の少ない脊髄虚血モニター法として有望であり,今後臨床研究を実施する予定である.

URL: 

公開日: 2006-07-11  

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