• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

判決から見た麻酔科学領域の医事紛争

研究課題

研究課題/領域番号 14571430
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

野坂 修一  滋賀医科大学, 医学部, 教授 (80237833)

キーワード麻酔科学 / 医事紛争 / 麻酔関連図書
研究概要

麻酔科学関連領域での医事紛争について検討した。まず、ペインクリニック領域での医事紛争について検討した。救急領域の医事紛争と同様に、司法によって患者の訴えは一部認容されていた。神経ブロックのより厳格な適応、学会ガイドラインの遵守、合併症への対策などが重要と思われた。また、刑事訴訟判例のうち、誤認に関する判例を検討した。誤認に関しては、ヒューマンエラーと考えた場合、二重のチェック体制が重要と考えられる。その場合、より多くの複数の関与は、かえってその責任の不明確さを伴うことになりやすいため、より少ない人数でのチェックシステムの構築が、その責任分担にもなり現実的と思われた。この日本での麻酔科学関連領域での医事紛争レベルを、国際レベルと比較するために国際学会で発表した。次に、麻酔記録を含めたカルテ記載について検討した。カルテでの記載は、裁判上の証拠となり、信用性を伴う記載にすべき、と思われた。記載がない医療行為は実行されていないと解釈されることがあり、追記に関しても、日時の記入、その理由の付記などを考慮すべきと思われた。他の記載との整合性も重要と思われた。こうした記載に関しては、日本の麻酔関連図書よりも米国の麻酔関連図書の方が優れていた。医事紛争に対しては、より具体的な記述で、再発を防ぐように記述が充実していた。これは、医事紛争が日本より多く、一般の麻酔科医が遭遇する機会が多いからと思われた。また、記載に関しても、より正確な事実の記載が重要とされていた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] ペインクリニック医事訴訟判例に関する考察2004

    • 著者名/発表者名
      嶋田文彦, 野坂修一
    • 雑誌名

      日本臨床麻酔学会誌 24・9

      ページ: 557-561

  • [雑誌論文] 患者および患者確認に関する刑事訴訟判例の検討2004

    • 著者名/発表者名
      木内淳子, 阪上学, 安部剛志, 客野宮治, 野坂修一, 前田正一
    • 雑誌名

      日本臨床麻酔学科誌 24・9

      ページ: 562-567

  • [雑誌論文] Malpractice related to spinal anesthesia in Japan2004

    • 著者名/発表者名
      A Kiuchi, G Sakaue, T Abe, Y Okamoto, S Nosaka
    • 雑誌名

      13^<th> World congress Anesthesiologists in Paris

      ページ: 91

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi