研究課題/領域番号 |
14571438
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
横山 正尚 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (20158380)
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研究分担者 |
溝渕 知司 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (70311800)
板野 義太郎 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (30127542)
阿部 康二 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (20212540)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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キーワード | 神経栄養因子 / アンチセンスRNA / 難治性疼痛 |
研究概要 |
基礎段階として初年度から開始した術後痛モデルにおいて、局所麻酔薬の局所における前投与が脊髄内でのc-FOS発現にいかなる影響を与えるかを検討した結果を、国際学会(2004 American Society of Anesthesiologists)および論文(Anesth Analg 98:1093-1098,2004)としてまとめた。 平行して実施された炎症性疼痛としてのホルマリンモデルの実験を通じ、神経栄養因子群をはじめとするmRNAの量的変化を脊髄レベルで検出するためのreal-time PCR法の確立を目指した。その結果、極少量の検体より神経栄養因子群(NGF、BDNF、GDNF、NT3)の測定が可能となった。その他、疼痛関連遺伝子、例えばCOX、IL-1βなどの物質も一個の後根神経節より測定可能なまでに技術を改善し、正確に疼痛による量的変化を捉えられるレベルに達した。 また、in situ hybridization法を確立し、変化の局在を検討することも可能となった。同時に最終目的とした難治性疼痛モデルとして脊髄神経結紮モデルを確実に作成することが可能となり、行動学的評価が確立された。ラットのくも膜下に薬剤を投与するためのクモ膜下カテーテル挿入技術も修得でき、微少ポンプによる持続注入も可能となった。神経栄養因子群の中でBDNFが特に難治性疼痛では重要な働きをすることが明らかとなってきているが、坐骨神経結紮モデルに炎症痛が生じた場合どのような変化を生ずるかを我々は検討し、その結果を3月に国際学会(2005 International Anesthesia Research Society)で報告した。BDNFの抗体、アンチセンスRNA、siRNAを作成し、脊髄神経結紮モデルにアンチセンスRNAを投与することが可能となった。
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