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2003 年度 実績報告書

有明海由来ビブリオ・バルニフィカス菌の病原性および抗体検査法による感染動態調査

研究課題

研究課題/領域番号 14571446
研究機関佐賀大学(医学部)

研究代表者

中島 幹夫  佐賀大学, 医学部, 助教授 (80159061)

キーワードVibrio Vulnificus / 壊死性菌膜炎 / 敗血症性ショック / 有明海 / 肝機能障害 / パルスフィールド / 電気泳動 / 生鮮魚介類
研究概要

ビブリオ・バルニフィカスに対する有効な治療法がない現在、ハイリスク患者を同定し適切な生活指導を行うことは70%の患者が死亡する本症の予防対策上、きわめて重要である。
今年度は、その具体的方策として、血清抗体価測定によるハイリスク患者のスクリーニングの可能性を検討した。
【方法】
抗体価測定システムの開発には、micro-IFアッセイ法を用いた。発症直後の本症患者2名と健常人21名について、ビブリオ・バルニフィカス菌10株に対する血清抗体価を測定した。
【結果】
健常人21名中、8名において、標準株10株すべてにおいて有意な抗体価の上昇を認めた。発症早期の患者血清中の本菌に対する抗体価はすべての菌株において低値を示した。
本疾患の完治症例における抗体価の推移は、ビブリオ・バルニフィカス菌の2株に病勢の推移と一致した変動が認められた。
【考察】
ビブリオ・バルニフィカス標準株を用い抗体価測定システムを開発した。本検査法は、特異性や感度につき更に検討する必要があるが、抗体価上昇が特異的であるとすれば、本菌に対する抗体を既に有している健常者も存在することが示唆される。さらに、2種の菌株において患者の抗体価と病勢の推移が一致したことから、今回の研究により開発した抗体価が臨床応用できる可能性が高くなった。次年度は、この抗体価測定が、ハイリスク患者のスクリーニング検査として、有用か否かにつきさらに多くの症例で検討する予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Shinji Mitsumizo: "NOS II inhibition restores attenuation of endothelium-dependent hyper-polarization in the rat mesenteric artery exposed to lipopolysaccharide"Journal of Cardiovascular Pharmacology. In press. (2004)

  • [文献書誌] 三溝慎次: "蛋白分解酵素阻害薬のラット循噴系に及ぼす影響"日本麻酔・薬理学会誌. 15(1). 89-91 (2003)

  • [文献書誌] 中島幹夫: "メシル酸ガベキサート(FOY)により静脈走行に沿った皮膚発赤を認めた1例"日本麻酔・薬理学会誌. 15(1). 92-93 (2003)

  • [文献書誌] Mikio Nakashima et al.: "EDHF 2002 (ed.By Vanhoutte PM.)"Gabexate mesilate inhibits endothelium-dependent relaxation, but causes endothelium-independent relaxation of rat blood vessels.. 5 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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