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2002 年度 実績報告書

HSP47アンチセンスを用いたパラコート中毒時の肺線維化の防止

研究課題

研究課題/領域番号 14571450
研究機関大分医科大学

研究代表者

山本 一嗣  大分医科大学, 医学部, 助手 (80295188)

研究分担者 岩坂 日出男  大分医科大学, 医学部, 助教授 (90175216)
キーワード線維化 / HSP / コラーゲン / アンチセンス
研究概要

1.HSP47アンチセンスのin vitroでの効果の確認
ヒト肺胞上皮細胞由来のA549細胞をLPSにて刺激すると、細胞内にcコラーゲンの合成が生じる。これにHSP47アンチセンスを投与して同様の実験を行うと、A549細胞でのコラーゲン合成が減弱する。このことからHSP47アンチセンスはコラーゲン合成を抑制することが確認された。
2.HSP47アンチセンスのin vivoでの効果確認
ラットにブレオマイシンを気管内投与すると肺において線維化が生じる。この実験系を用いてHSP47アンチセンスの効果を確認した。
生存率の変化 ブレオマイシン単独投与群では投与後6-9日で全例死亡した。これに対してHSP47アンチセンスのブレオマイシンとの併用群では全例が生存した。
組織所見 ブレオマイシン投与群では4週後肺には著明な線維化が認認められたが、HSP47アンチセンスのブレオマイシンとの併用群では肺での線維化は抑制されていた。
蛋白発現 肺組織でのHSP47の蛋白発現を検討した。ブレオマイシン投与2週後にはHSP47の発現が増加し肺線維化に関係していることが確認された。これに対してHSP47アンチセンスのブレオマイシンとの併用群ではHSP47の発現が抑制されていることが確認され、その結果として肺の線維化が抑制されたと考えられた。
以上の予備実験の結果からHSP47アンチセンスの投与によるHSP47の発現抑制はHSP47のもつコラーゲン線維化過程における分子シャペロンとしての作用を抑制し、その結果、線維化の抑制ができることが確認された。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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