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2003 年度 実績報告書

局所麻酔薬で気腹時の脳・腹部臓器障害が防げるか?

研究課題

研究課題/領域番号 14571451
研究機関大分大学(医学部)

研究代表者

吉武 重徳  大分大学, 医学部, 講師 (10200974)

研究分担者 松本 重清  大分大学, 医学部, 助手 (90274761)
キーワード気腹 / 循環動態 / ADH / RT-PCR / 局所麻酔薬
研究概要

これまで、ラットを使用して、気腹圧の調整による人工呼吸との関連で検討を行ない、安定した循環動態が遂行できる気腹モデルを作成した。その結果、気腹圧を8mmHgに一定として、経時的な変動を検討した。次に腹圧に従い腹部臓器血流との変化と時間経過の検討を行なった。胃や小腸など管腔臓器より肝臓や腎臓などの実質臓器による血流減少が著明であることを、臓器血流法であるマイクロスフェアー法を使用して証明した。また、腹膜の拡張刺激によると考えられる、抗利尿ホルモンの上昇を気腹後直後より認め、その後も有意に上昇することを認めた。動脈血pHが全身状態を反映するのに対して、組織酸素需要を明確に把握する指漂である胃粘膜内pHを、動物の気腹モデルで安定した測定が可能であることを確認した。生体の侵襲反応を評価するのに、各種メディエーターのmRNAレベルで発現をみることが有用であり、今日、PCR法を用いることで可能であるため、このモデルでの測定を予定している、TNF-αmRNAやIL-1β、IL-6が逆転写Polymerase Chaoin Reaction (RT-PCR)にて発現し測定可能であることを当研究室の設備を使用して、他の動物実験モデルで確認した。結果:ラットを用いた気腹モデルによりRT-PCR法を使用して、脳、肝臓、腎臓といった実質臓器においてTNF-α,やIL-1β、IL-6においてmRNAレベルでの発現を認めた。胃、小腸、大腸などの管腔臓器においての発現は認めなかった。局所麻酔薬の腹腔内注入によるそれらの発現を有意に抑制することを認めなかった。これらの結果より、気腹により、腹腔内実質臓器においてはmRNAレベルにおいて炎症を惹起するような機序を認めるが、これを局所麻酔薬で抑制することはできなかった。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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