• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

麻酔薬、アルコールのカナビノイド受容体に対する作用解析

研究課題

研究課題/領域番号 14571479
研究機関産業医科大学

研究代表者

蒲地 正幸  産業医科大学, 医学部, 助教授 (90204643)

研究分担者 重松 昭生  産業医科大学, 副学長 (30037428)
上園 保仁  長崎大学, 医学部, 講師 (20213340)
南 浩一郎  産業医科大学, 医学部, 講師 (70279347)
堀下 貴文  産業医科大学, 医学部, 助手 (40369070)
キーワードカナビノイド受容体 / G蛋白質共役型受容体 / アフリカツメガエル卵母細胞発現系 / Ca^<2+>依存性Cl^-チャネル / 麻酔薬 / Gi / Gq蛋白
研究概要

カナビノイド受容体はマリファナの主成分であるカナビノイドをリガンドとする受容体として同定された。現在までにカナビノイド受容体は2種の受容体、CB1及びCB2受容体がクローニングされ、CB1は主に中枢神経系に、CB2は末梢に発現していることがわかっている。どちらの受容体もG蛋白質共役型受容体であり、G蛋白としては主にGiに共役することが判明しているが、それ以降の細胞内情報伝達系は詳細にはされていない。最近麻酔薬の麻酔作用のひとつに、中枢神経系に発現しているムスカリン受容体などのG蛋白共役型受容体を抑制することが関与しているという報告がなされ、同じG蛋白共役型受容体であるカナビノイド受容体に対しても麻酔薬による何らかの影響が予想される。本年度の研究においては昨年度に引き続きカナビノイド受容体に及ぼす麻酔薬の作用機序を明らかとする。CB1,CB2受容体はGiを介して作用していると報告されているので、まず、cDNAより作成したRNAをGi/GqのキメラG蛋白RNAと同時にアフリカツメガエル卵母細胞発現系に注入し発現させ、カナビノイド受容体からのGi蛋白を介したシグナルがGi/Gq蛋白の共発現により、Ca^<2+>依存性Cl^-チャネルを介した電流を測定できるか確認した。その結果、カナビノイド受容体と同様な構造を持つ、SSTR受容体やM2受容体に関してはGi蛋白を介したシグナルがGi/Gq蛋白の共発現により、Ca^<2+>依存性Cl^-チャネルを介した電流を測定できるか確認し(現在一部Pharmacology誌にリバイス中)、現在カナビノイド受容体の発現に着手している。さらに、麻酔薬のG蛋白共役型受容体への影響としてはステロイド系麻酔薬アルファキサロンがムスカリン受容体を抑制することを確認し現在カナビノイド受容体への影響を観察しているところで、予備的な結果であるが抑制している結果を得ている。来年度は、麻酔薬のカナビノイドの作用とそのメカニズムを中心に明らかにしていく予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Shiraishi M., et al.: "Inhibitory effects of tramadol on nicotinic acetylcholine receptors in adrenal chromaffin cells and in Xenopus oocytes expressing α7 receptors"British Journal of Pharmacology. 136・2. 207-216 (2002)

  • [文献書誌] Shiga Y., et al.: "The inhibitory effects of tramadol on muscarinic receptor-induced responses in xenopus oocytes expressing cloned M_3 receptors"Anesthesia & Analgesia. 95・5. 1269-1273 (2002)

  • [文献書誌] Okamoto T., et al.: "The inhibitory effects of ketamine and pentobarbital on substance P receptors expressed in xenopus oocytes"Anesthesia & Analgesia. 97・1. 104-110 (2003)

  • [文献書誌] Shiraishi M., et al.: "The inhibitory effects of alphaxalone on M_1 and M_3 muscarinic receptors expressed in Xenopus oocytes"Anesthesia & Analgesia. 97・2. 449-455 (2003)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi