研究課題/領域番号 |
14571485
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高橋 悟 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (50197141)
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研究分担者 |
本間 之夫 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (40165626)
武内 巧 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (90167487)
井上 聡 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (40251251)
浦野 友彦 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (20334386)
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キーワード | エストロゲン受容体 / エストロゲン応答遺伝子 / 前立腺癌 / 前立腺肥大症 / EBAG9 / RCAS1 / ERβcx |
研究概要 |
エストロゲン受容体の発現を免疫組織染色法により検討した。ERαは正常前立腺ならびに癌組織ともに間質細胞に優位な発現を認めた。ヒト前立腺癌100病変と前立腺肥大症(BPH)44例におけるwild-type ERβ(wtERβ)およびERβのC-terminal truncated splice variantであるERβcxの発現を検討した。wtERβは全例においてBPH上皮細胞、前立腺癌に発現を認めた。しかしwtERβの癌における発現強度はBPHに比べ低下していた(p<0.0001)。さらにhigh Gleason grade (≧4)症例の発現強度はlow Gleason grade (≦3)症例に比べ低かった(p=0.0099)。一方、ERβcxはBPHではわずか11%に弱い発現を認めたのに対して、癌では約半数に発現を認めた(p<0.0001)。またhigh Gleason grade症例の49%に強発現を認めたが、low Gleason grade症例ではわずか8%であった(p<0.0001)。さらにwtERβ強発現症例のcancer specific survivalは、発現の弱い症例に比べ良好であった(p=0.0018)のに対して、ERβcxの強発現症例は逆に不良であった(p=0.0058)。エストロゲン応答遺伝子EBAG9は、活性化T細胞のアポトーシスを誘導することが最近明らかにされたRCAS1遺伝子と同一であり、癌細胞に対する免疫細胞攻撃の回避に関与している可能性が示唆されているが、high Gleason score、リンパ節転移と相関した発現を確認した。さらに同遺伝子発現とpoor cancer-spccific survivalとの相関が見られた(p=0.0059)。
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