研究概要 |
前立腺癌細胞株にてRho GTPase subfamily活性を検討するにあたり、Rho GTPase subfamily活性が高いpositive controlとして、膀胱癌のcell line T24を使用した(T24において、Rasがconstitutive activeに維持されており、その下流であるRho GTPase subfamilyが癌特性に関わる重要な役割を担っていることはすでに報告されている)。使用した細胞株は、アンドロゲン依存性前立腺癌細胞株(LNCap)、LNCapより誘導したホルモン耐性株(AIDL)、もしくは非依存性株(DU145,PC3)であり、各細胞株においてRho GTPase subfamilyの発現量ならびに活性を確認した。各細胞株によって発現量ならびに活性値に大きな差があり、浸潤能、走化能の特性差異に大きく関与している可能性が示唆された。次の段階として、浸潤能、、走化能を調節するとされている因子(growth factor等)と、Rho GTPase subfamilyの関わりを検索するとともに、他のsignal passwayとの相互作用についてもinhibitorを使用する事により検討を加える予定である。また、Rho GTPase subfamilyの機能を評価するため、mutant low molicular G protein(dominant negative, constitutive active)を細胞内に誘導する為の準備を進めている。
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