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2002 年度 実績報告書

前立腺特異抗原アイソフォームの分離同定と臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 14571496
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

吉貴 達寛  滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (80230704)

研究分担者 上仁 数義  滋賀医科大学, 医学部, 助手 (90324590)
片岡 晃  滋賀医科大学, 医学部, 助手 (80293835)
若林 賢彦  滋賀医科大学, 医学部, 講師 (80191724)
キーワード前立腺特異抗原 / 前立腺癌 / プロテオミクス
研究概要

これまで、前立腺特異抗原(PSA)の多様性については不明な点が多かった。われわれは、PSA分子種の多様性を明らかにするために、二次元電気泳動法、飛行時間型質量分析計を用いたペプチドマスフィンガープリント法等のプロテオミクスの手法を用いて、系統的かつ網羅的解析を行った。その結果、20種類に及ぶPSA分子種を同定してPSAプロテインカタログを作製することができた。それにより、今まで報告されていない切断点を持つ分子種を見つけることができ、また、糖鎖を持つ分子種においては糖鎖の多様性があることが解った。実際に臨床応用されているPSA測定キットに採用されているモノクローナル抗体を一次抗体として、二次元電気泳動法を組み合わせたウェスタンブロットを施行してみると、異なるキットの抗体は必ずしも同一のPSA分子群を認識しているのではないことが初めて判明した。すなわち、より前立腺癌に特異性が高いPSA分子群だけを認識する抗体と、そうでなく非癌性PSA分子群も認識してしまう抗体が存在した。このような抗体の特異性の相違を認識し、前者のような抗体を組み込んだキットだけを利用することによって、前立腺癌患者と肥大症患者の両方を含むいわゆるグレーゾーンと呼ばれるPSA値を示す患者群から、癌患者をより高い確率で選別することが可能になると思われる。更に、患者血清に対して同様のイムノブロットを行い、今回作製したカタログを用いて解析した結果、前立腺癌患者では、特定のアミノ酸切断点を持つ分子種が検出できないことが解った。次の段階として、各種レクチンを用いて、糖鎖の違いによるアイソフォームの同定を行う予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Isono T et al.: "Structural diversity of cancer-related and non-cancer-related prostate-specific antigen"Clinical Chemistry. 48. 2187-2194 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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