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2002 年度 実績報告書

尿路結石形成に係わる転写因子の解明と遺伝子治療への基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14571513
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

戸澤 啓一  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (40264733)

研究分担者 郡 健二郎  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30122047)
林 祐太郎  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (40238134)
安井 孝周  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (40326153)
キーワード尿路結石症 / 遺伝子治療
研究概要

オステオポンチン(OPN)はカルシウム含有結石のマトリックス成分のひとつであり,尿路結石形成に重要な役割を担っている。また,イヌ遠位尿細管細胞(MDCK細胞)でOPNのリガンドであるインテグリンαVβ3が発現していることも知られている。しかし,OPNの発現機序ならびに結石形成への関与の詳細についてはいまだ解明されていない。今回,MDCK細胞にOPNおよびビトロネクチン(VN)刺激を加えた後,OPN発現を経時的に調べるとともにFocal adhesion kinase (FAK)のリン酸化の程度を免疫沈降反応とリン酸化アッセイを用いて検討した。 【方法】1ng/ml〜1μg/mlの濃度のOPN蛋白またはVN蛋白をcoatingした98穴プレートでMDCK細胞10^7/mlを4時間培養し,MTTアッセイにより接着細胞数を調べた。また,Dish上のMDCK細胞に1ng/ml〜1μg/mlの濃度のOPN蛋白またはVN蛋白を加え4,8,16時間後のOPN蛋白発現をWestern blottingを用いて調べた。さらに抽出した蛋白に抗FAK抗体で免疫沈降反応を行い,抗リン酸化抗体でFAKのリン酸化を検討した。 【結果】coatingしたOPN蛋白,VN蛋白の濃度に比例して接着したMDCK細胞数は増加した。同時にOPN蛋白の発現量も刺激した蛋白の濃度依存的に増加した。このときMDCK細胞ではFAKのリン酸化が経時的に進んでいることが確認された。 【結論】結石形成を考えるうえで,マトリックス蛋白の腎尿細管細胞での発現機序を解明することは重要なことである。今回は,いったん結石原基ができると不可逆的に結石形成が促進される原因についてOPN蛋白のフィードバック機構による自己分泌を推察して実験を行った。その結果,MDCK細胞でのOPN蛋白にはFAKのリン酸化を介した自己分泌機構が関与している可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Takahiro Yasui, et al.: "Calcuim oxalate crystal attachment to cultured rat kidney epithelial cell, NRK-52E"Urologia Internationalis. 67(1). 73-76 (2001)

  • [文献書誌] Takahiro Yasui, et al.: "Ostepontin regulates adhesion of calcium oxalate crystals to renal epithelial cells"International Journl of Urology. 9(2). 100-109 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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