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2003 年度 実績報告書

腎細胞癌の進展・転移におけるRho family低分子量G蛋白質の役割の検討

研究課題

研究課題/領域番号 14571517
研究機関獨協医科大学

研究代表者

釜井 隆男  獨協医科大学, 医学部, 助手 (80316562)

キーワード腎 / 癌 / Rho / Rac / Cdc42
研究概要

腎細胞癌患者の摘出腎の癌組織と正常腎組織を用いて、Rho、Rac、Cdc42遺伝子のmRNAとタンパク質の発現を、各々RT-PCR法とWestern blottingにて定性化・定量化した。Rho、Rac、Cdc42遺伝子のmRNAとタンパク質は、癌と正常組織にて発現を認めていた。更にRhoサブタイプにおいては、RhoA、RhoB、RhoCは発現パターンに差を呈していた。RhoAは癌と正常組織にて発現に差を認めなかった。RhoBは、発現量が増すほど生存期間が延びる傾向を呈していたが、対照的にRhoCでは、mRNAとタンパク質の発現量は癌の異型度と進達度と正の相関関係を認めており、また生存期間とは負の相関関係を認めた。このように腎細胞癌においては、Rhoサブタイプはそれぞれが別の機能をになっている可能性があり、これらの成果を国際誌に投稿中である。同様にRacとCdc42の発現パターンと臨床病理所見との相関を検討したところ、異型度・ステージが高い程、これらの発現量が多かった。現在、Rho、Rac、Cdc42の相関を調べており、またこれらRho family低分子量G蛋白質の発現を調節していると考えられているp120cateninの発現についても検討中である。
腎細胞癌との対比の意味で、他臓器癌でのRho family低分子量G蛋白質の役割も検討しているが、腎孟尿管癌においても、RhoAのmRNAとタンパク質の発現量は癌の異型度と進達度と正の相関関係を認めており、また生存期間とは負の相関関係を認めており、この成果をBJU International誌に発表したが(BJU Int.89;449-453.2003)、同様に、膀胱癌において検討したところ、RhoおよびそのエフェクターであるRho-kinaseの高発現が膀胱癌の進展に関係していることを、Clinical Cancer Research誌に発表した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Takao Kamai: "Significant association of Rho/ROCK Pathway with invasion and metastasis of bladder cancer."Clin.Cancer Res.. 9(7). 2632-2641 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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