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2002 年度 実績報告書

新期細胞蛋白human scribbleの癌抑制機能と胚発生過程への関与の解析―新規癌抑制蛋白human scribbleのもつ細胞極性保持能と胚発育のコントロールとのCress talk

研究課題

研究課題/領域番号 14571541
研究機関東京大学

研究代表者

中川 俊介  東京大学, 医学部附属病院, 助手 (70270874)

研究分担者 矢野 哲  東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (90251264)
キーワード新規癌抑制蛋白 / 結合蛋白同定 / 細胞内局在
研究概要

我々は、子宮頸癌の発生要因とされるヒトパピローマウイルス(HPV)のE6癌蛋白と細胞蛋白であるE6APによりウビキチンを介して分解を受けるターゲットとして、新規癌抑制蛋白human scribble(hScrib)を同定した。本研究過程において、我々はまずhScribの癌抑制蛋白としての機能を解析するべく、その結合蛋白の同定を試みた。子宮頸癌を発生させるハイリスクHPV E6蛋白のC末端のアミノ酸配列はT/S-X-L/Vというモチーフで保存されていることより、それらと同様のアミノ酸配列をもつ蛋白を、hScribの結合蛋白の候補として検索した。このhScribの結合蛋白の候補として、ハイリスクHPV E6蛋白のC末端と同様の配列をもつものとして、我々はヒトの癌抑制蛋白であるAPC(adenomatous polyposis coli)が候補となりうることを発見した。In vitro及びin vivoでhScribとAPCとの結合能を検討したところ、こられの蛋白はin vitro及びin vivoで実際に結合することが分かった。この結合に必要な配列をそれぞれの蛋白で調べたところ、hScribのPDZ domain及びAPCのC末端の配列が結合に必須であることが分かった。我々は、hScribの抗体を作製し、その細胞内局在を調べたところ、hScribはMDCK細胞においてAPCとcolocalizeすることを示した。現在、hScribとAPCの結合を阻害することにより、細胞の極性の変化等の異常がもたらされるかを検討中である。また、Scribbleはマウスにおいてノックアウトマウスを作製したところ、神経管欠損が生じ、その原因遺伝子であることが分かった。人においても、hScribが神経管欠損の発症に関わる可能性があり、現在検討中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Shunsuke Nakagawa: "Human Scribble Is Targeted for Ubiquitin-Mediated Degradation by the High-Risk Papillomavirus E6 Proteins and the E6AP"Molecular and Cellular Biology. Vol21(21). 8244-8253 (2000)

  • [文献書誌] Tang X, Tetsu Yano: "Cellular mechanisms of growth inhibition of human epithelial ovarian cancer cell live by LH-RH amtagonist Cetrorelix"Journal of Clinical Endoclinol. Metabolism. 87(8). 3721-3727 (2002)

  • [文献書誌] Shin Takizawa, Shunsuke Nakagawa, Tetsu Yano: "Abnormal Fhit expression is an independent poor prognostic factor for cervical cancer"British Journal of Cancer. 88. 1213-1216 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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