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2002 年度 実績報告書

卵巣癌に於ける転移能獲得機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 14571549
研究機関福井医科大学

研究代表者

吉田 好雄  福井医科大学, 医学部附属病院, 講師 (60220688)

研究分担者 小辻 文和  福井医科大学, 医学部, 教授 (50153573)
河原 和美  福井医科大学, 医学部附属病院, 助手 (60234100)
黒川 哲司  福井医科大学, 医学部, 助手 (60334835)
キーワード卵巣癌 / 転移
研究概要

我々が開発した卵巣がん遠隔転移モデルにおいて、当教室で樹立した漿液性腺癌細胞株を用いた転移実験の結果、現在まで判明していることはp53,bcl-2遺伝子が癌転移に関して重要なことであるということが判明した。理由は当教室で樹立したTAC3細胞をヌードマウスの卵巣に移植しヌードマウスの生存日数、転移数、形成された腫瘍の重量を検討し最も転移したマウスの卵巣腫瘍の発現遺伝子の検討から判明した。さらにras遺伝子とmutant p53を遺伝子がともに存在する卵巣癌様細胞(正常顆粒膜細胞にmutantp53と、mutant rasを遺伝子導入した細胞株)を用いた実験から、それらを用いた実験群がより高転移能を発揮するということが判明した。そこで現在amaxa biosystem社のnucleofector TM装置(エレクトロポレーション法)を用いた遺伝子導入実験を行っている。スクリーニング法により代表的な卵巣癌細胞株のmutation遺伝子を検討した。具体的にはSKOV3,OVCAIII, PAI-1と当科で樹立したYKT, TAC3の卵巣癌細胞株を用いた。その中でもっとも活性の高いmustant p53をもつ細胞株はOVCAIIIであることが判明した。またその細胞株内にはほとんどmutant rasが存在しないことも判明した。動物実験においてもOVCAIIIの同所移植実験における転移能はほとんどないことが判明した。従ってmutant p53のみ存在する代表的な卵巣癌細胞(OVCAIII)にmutant rasを挿入し新たな高転移株樹立を試みmutant p53とmutant rasの共存が転移に対して重要であるかどうかを現在検討中である。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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