• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

胎児奇形発生調節機構に関する研究-特に糖尿病と内分泌撹乱物質との関連

研究課題

研究課題/領域番号 14571563
研究機関岡山大学

研究代表者

平松 祐司  岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (80218817)

研究分担者 水谷 靖司  岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (20294465)
増山 寿  岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (30314678)
キーワードdiabetes / feteus / anomaly / PKC / DAG / PPARγ
研究概要

ICRマウスにStreptozotocinを投与して,糖尿病を作成し,妊娠させ糖尿病の胎児奇形に及ぼす影響につき検討した.次いで期間形成期のday7.5にグルコースを皮下注射し一過性に高血糖状態にした場合の影響につき検討した.その結果,現在までに以下の結果を得た.
1.糖尿病合併妊娠および一過性高血糖状態においても胎児奇形は有意に増加した.
2.情報伝達系であるDiacylglycerol(DAG)-Rrotein Kinase C(PKC)系の異常についてみると,糖尿病群においてday9.5の胎仔,胎盤のPKC活性,DAG量が増加した.また,一過性の高血糖においても同様の結果がえられ,高血糖による胎児奇形発生にPKC-DAG cascadeの異常が関与していることが判明した.
ついで,PKC-DAG cascadeに関係し,インスリン抵抗性,脂質代謝とも密接に関連しているperoxidase proliferator activated receptor γ(PPAR γ),およびvascular endothelial growth factor(VEGF)について検討したところ,糖尿病合併妊娠においてday9.5のPPAR γ,VEGF発現の亢進が認められ,妊娠初期からの脂質代謝,血管新生異常なども奇形発生に関与している可能性が示唆された.
さらに,母体環境も胎児に間接的影響を与えるため,とくに糖尿病合併妊娠での母体血液レオロロジーにつき検討し.胎児に及ぼす影響について検討した.その結果,糖尿病合併妊娠においては,母体の血液流動性が障害され,胎児発育に影響を及ぼしていることが示唆された.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Yuji Hiramatsu, Naotaka Sekiguchi, Michio Hayashi, et al.: "Diacylglycerol production and protein kinase C activity are increased in a mouse mode of diabetic embryopathy"Diabetes. 51. 2804-2810 (2002)

  • [文献書誌] 平松祐司, Loeken MR, King GR: "器官形成器の一過性高血糖の胎児奇形に及ぼす影響-特にDAG-PKC cascadeの関与について"糖尿病と妊娠. 2・1. 72-75 (2002)

  • [文献書誌] 藤原美佐保, 水谷靖司, 平松祐司, 工藤尚文: "ストレプトゾトシン糖尿病合併妊娠ラットの血液レオロジーについての検討"糖尿病と妊娠. 2・1. 76-79 (2002)

  • [文献書誌] 平松祐司: "妊娠糖尿病の現状と課題"岡山県母性衛生. 19. 8-15 (2003)

  • [文献書誌] 平松祐司: "「妊娠と糖尿病」診療スタンダード"藤田富雄, 豊田長康, 平松祐司ほか共著. 277 (2002)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi