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2004 年度 実績報告書

早産発生過程における前方視的サイトカイン ネットワークの動態と早産予知の検討

研究課題

研究課題/領域番号 14571580
研究機関北里大学

研究代表者

谷 昭博  北里大学, 医学部, 講師 (50207164)

研究分担者 金井 雄二  北里大学, 医学部, 助手 (00306557)
菊地 信三  北里大学, 医学部, 助手 (00337982)
池田 泰裕  北里大学, 医学部, 助手 (20327430)
キーワード頸管縫縮術 / IL1β / IL6 / IL8 / TNFα / 切迫早産 / 早産リスク / 頸管粘液
研究概要

前方視的検討として妊娠22週から妊娠24週の妊婦健診受診例と頚管短縮及び既往妊娠で頚管無力症が疑われた症例で、妊婦からインフォームドコンセントを得たうえで、膣分泌液及び頚管粘液中の炎症性サイトカインとその受容体を測定し、早産発生過程におけるサイトカインネットワーク動態と発症予知について検討した。結果:1)測定妊婦数は2462例であったが、母児合併症、分娩週数追跡不能例を除く対象妊娠例は1705例であった。2)妊娠34週までの早産発症予知で統計学的に、IL1β,IL8,TNFα,IL10,GM-CSFに有意な結果は認められなかった。ただし、IL1 receptor antagonist, TNF可溶性受容体及びII消去系に有効性があったことからネットワーク全体としては活性化されている可能性が強い。3)膣分泌物と頚管粘液を比較すると発症予知には頚管粘液の方が統計学的に有意で適していた。4)発症予知に有効であった頚管粘液中の各オッズ比はIL1 receptor antagonist(Odds:1.95;95%C.I,1.19-320;p<0.012)IL6(Odds:224;95%C.I.1.19-4.19;p<0.022>TNR可溶性受容体I(Odds:1.96;95%C.I.1.11-3.45;p<0.03)及びII(Odds:2.06;95%C.I.1.25-3.41;p<0.008)であった。結論:統計学的に有効性があったとは言え、検査費が高額なことから全例の妊婦にスクリーニングとして行うことはコスト・ベネフィットの面から疑問が残る。一方頚管短縮例や早産リスクが高い妊婦,においては、治療開始前からサイトカイン高値例が多く治療開始後も持続的高値:例では予後不良であることから測定愚者を選択して検査すればより有効性が実証されると思われる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2003

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 頸管縫縮術は有害か?-頸管縫縮術の頸管粘液中のサイトカイン濃度とその予後の検討2003

    • 著者名/発表者名
      菊池 信三
    • 雑誌名

      日本産科婦人科学会雑誌 第55巻第2号

      ページ: 234

  • [雑誌論文] 緊急あるいは予防的頸管縫縮術の有効性と有害性 特に感染の有無の影響2003

    • 著者名/発表者名
      谷 昭博
    • 雑誌名

      産婦人科の世界 第55巻7号

      ページ: 811-816

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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