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2002 年度 実績報告書

哺乳類卵細胞・発生におけるクロマチンの動的変動とエピジェネティクス

研究課題

研究課題/領域番号 14571584
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

田中 守  慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (20207145)

研究分担者 宮越 敬  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70265883)
キーワード卵子 / リンカーヒストン / ゲノムリプログラミング / FRAP
研究概要

平成14年度は、以下の実験的検討を行った。
1,GFP-H1ooを用いたFRAP(Fluorescence Recovery After Breeching)
H1ooおよび体細胞型のH1cをClontech社のEGFP発現ベクターに組み込み、NIH3T3細胞に一過性に強制発現させ、FRAPを行った。その結果、卵子特異的リンカーヒストンH1ooは、体細胞型リンカーヒストンに比べ有意に短時間でGFP蛋白が回復することが明らかとなった。これは、H1ooが卵子内で高速に結合、離会を繰り返していることを示しており、受精の際に急速に精子核に取り込まれる結果とあわせ、H1ooの遺伝子リプログラミング機構への関与の可能性が強く示唆された。
2,体細胞クローニング時の体細胞核におけるH1oo蛋白の挙動
体細胞クローニングでは、除核された卵子細胞質内に体細胞核を移植することによりクローン動物の発生をみる。この際に体細胞核をリプログラミングし、正常に発生させるためには卵子の細胞質が必要であり、その遺伝子リプログラミング機構が細胞質内に存在していると考えられている。除核された卵子に体細胞を融合させ、発生させる段階でのH1oo蛋白の動態につき検討を加えた。H1ooは、卵子に融合後数分間で体細胞核に発現し、2細胞期まで核内に発現が認められた。これは、以前に観察された正常受精過程におけるH1oo蛋白の発現時期に一致していた。したがって、体細胞クローニングにおける遺伝子リプログラミングにおいてもH1ooが重要な役割を果たしていることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] M Tanaka et al.: "Oocyte-specific linker histone in mammalian species"J Mamm Ova Res. 19. 61-65 (2002)

  • [文献書誌] K Minegishi, M Tanaka et al.: "Reactive oxygen species mediate leukocyte-endothelium interactions in prostaglandin F2{alpha}-induced luteolysis in rats"Am J Physiol Endocrinol Metab. 283. E1308-E1315 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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