研究課題
基盤研究(C)
本研究結果から、TAMの投与による腫瘍径の縮小効果は認められなかったが、組織学的に腫瘍細胞密度の減少、線維性間質の増生や腫瘍細胞核の膨化や濃縮が観察された。核DNA量解析結果より、TAM2.0mg/kg投与群ではG0/G1期細胞が増加、S期細胞が減少しており、TAMはS期のDNA合成を抑制し、細胞周期をG0/G1期で停止させることにより、growth fractionの伝下を助長していることが示唆された。また、TAM投与により有意にapoptosis細胞の増加を認め(p<0.05)、TAMにはapoptosisを誘導する効果があることが示唆された。TAMは0.5mg/kg投与より2.0mg/kg投与で増加が顕著であり、TAMの効果発現にはある一定レベル以上の濃度が必要と考えられた。このようにTAMは細胞周期に影響を及ぼし、DNA合成を抑制する。特にTAMは用量依存的にS期の細胞比率を低下させ、G0/G1期の細胞比率を増加させる。しかし、卵巣癌は増殖速度が速く、TAM単剤でその増殖を抑制することは困難で抗癌剤との併用が必要と考えられるが、S期特異的な抗癌剤との併用は効果が期待できないと推察できる。現実的にはTAMはsalvage settingでの投与が適切と考えられる。これまでの臨床成績には背景や効果判定法などにばらつきが大きいが、このようなsettingでもstable diseaseを含めると20〜30%は有効と推察できる。ラットのおけるTAM2.0mg/kg投与はヒトに再換算すると80〜90mg/日に相当し、これは欧米で投与されている量の範囲内であり、本邦でも臨床的に投与可能と考えられる。治癒不能な再発癌(resistant/refractory)に対して、TAMのphase I/II studyを行なう意義があると考えられた。
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