課題番号158。課題名:乳癌術後選択的エストロゲン受容体調節薬使用患者における子宮内膜K-ras点突然変異の検討で学内倫理委員会の承認をえて、新規症例のTAM投与下の子宮内膜、子宮内膜ポリープ、子宮内膜増殖症、子宮内膜癌についてK-rasのcodon12の点突然変異から解析を文書にて同意を得て進めている。これは子宮内膜細胞検体からの解析であり、現在26例の解析が終了している。 TAM内服婦人より採取された子宮内膜のなかで凍結保存された11例からK-rasのcodon12の点突然変異をMASA法にて解析し64%に点突然変異を認めている。これは日本産婦人科学会での報告を2003年4月に予定している。さらに子宮内膜増殖症、子宮内膜癌についても同様に検討を行い、通常の子宮内膜、子宮内膜ポリープ、子宮内膜増殖症、子宮内膜癌との変異の頻度、変異のタイプの違いについて検討した。現在結果を解析中である。エストロゲンレセプターα、β、βcxのサブタイプの発現の違いについて免疫組織学的検討をしており。同様に日本産婦人科学会にて発表を予定している。さらにサイクリン、p53、p21などの発現についても検討し、Ki-67との関係を免疫組織学的に検討したが、有意な結果は得られなかった。トレミフェン投与子宮内膜、アロマタターゼ阻害剤投与子宮内膜についてras遺伝子群とp53遺伝子の点突然変異を解析し、TAMの結果と比較検討を現在進行しているところである。
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