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2002 年度 実績報告書

甲状腺末分化癌の分子シャペロンを用いた化学療法の応用

研究課題

研究課題/領域番号 14571628
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

家根 旦有  奈良県立医科大学, 医学部, 助教授 (40220199)

研究分担者 大西 武雄  奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (60094554)
キーワード甲状腺末分化癌 / 分子シャペロン / グリセロール / p53遺伝子 / DNAマイクロアレイ / シスプラチン / 化学療法 / 放射線療法
研究概要

p53遺伝子型が放射線および抗癌剤の感受性にどのような影響を及ぼすかについて、p53遺伝子以外の遺伝的背景を一定にし、p53遺伝子のみ変化させた細胞を作製して検討した。細胞の作製方法は、p53遺伝子の表現型が正常であるSAS細胞(舌癌由来扁平上皮癌)に変異型p53^<Trp248>遺伝子とコントロールベクター(pCMV-Neo-Bam)を導入して、変異型SAS/mp53細胞と正常型SAS/neo細胞の2種類を作製した。これら2種類の細胞を用いて放射線およびシスプラチン(CDDP)の感受性を検討した結果、正常型SAS/neo細胞は変異型SAS/mp53細胞に比べて感受性は高く、アポトーシスに誘導されやすいことが認められた。以上の結果から、p53遺伝子は単一の遺伝子で放射線やCDDPの感受性に影響を及ぼすことが明らかとなり、p53遺伝子型の違いが放射線や抗癌剤の感受性に関与するものと考えられた。そこで高頻度にp53遺伝子異常を認める甲状腺未分化癌を対象に、分子シャペロン効果を有するグリセロールを用いることによって放射線の感受性が増加するかどうかについて検討した。分子シャペロン効果とはp53遺伝子を変化させるのではなく、p53蛋白の立体構造を変化させることによって機能を回復させる効果である。結果は、p53遺伝子異常を有する甲状腺未分化癌細胞8305cに、6Gy照射を行う48時間前にグリセロール0.6M投与すると、放射線感受性は増加しアポトーシスに誘導されることが認められた。そこでこのシャペロン効果が、p53蛋白の機能を回復させることによる効果かどうかを検討するためにゲル・シフトアッセイを行ったところ、グリセロールは異常型p53蛋白のDNA結合能を正常に回復させることが認められた。これらの結果から、分子シャペロン効果を有するグリセロールは、p53遺伝子に異常を持つ腫瘍のp53蛋白の機能を回復し、放射線および抗癌剤の感受性を増加させる可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Ohnishi K.: "Glycerol as a chemical chaperone enhances radiation induced apoptosis in anaplastic thyroid carsinoma cells"Molecular Cancer. 1巻. 4 (2002)

  • [文献書誌] Ohnishi K.: "Transfection of mutant p53 gene depresses X-ray-or CDDP-induced apoptosis in a human squamous cell carcinoma of the head and neck"Apoptosis. 7巻. 367-372 (2002)

  • [文献書誌] 家根 旦有: "DNAマクロアレイを用いた放射線誘導アポトーシスの遺伝子解析"癌の臨床. 48巻. 324-327 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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