研究課題/領域番号 |
14571635
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
飯野 ゆき子 帝京大学, 医学部, 助教授 (30108534)
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研究分担者 |
柿崎 景子 帝京大学, 医学部, 助手 (90297143)
瀬端 宏 帝京大学, 医学部, 助手
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キーワード | 好酸球 / 中耳炎 / 副鼻腔炎 / 好酸球遊走因子 / エカレクチン / RANTES / EG2 |
研究概要 |
近年、上気道粘膜に多数の好酸球の浸潤がみられる病態が増加していることが指摘されている。一般に好酸球の集積はアレルギー疾患によく見られる現象であるが、副鼻腔炎やある種の中耳炎でも観察されこれが難治な病態を形成している。そこで私共は慢性副鼻腔炎と慢性中耳炎症例において、組織学的に好酸球の浸潤の有無を調べ、それらの症例の臨床像と比較した。またこれらの粘膜組織を免疫組織学的に調べ、特に好酸球遊走因子の発現に関して検討を加えた。 慢性副鼻腔炎症例の鼻茸組織には、下甲介粘膜に比べて多数の好酸球が見られ、特にアレルギー素因のある症例、喘息合併例で著明であった。これらの好酸球はEG2陽性であり、より活性化されていると考えられた。またエカレルチン陽性細胞、RANTES陽性細胞も粘膜下組織に存在し、EG2陽性細胞数と正の相関が見られた。一方慢性中耳炎症例では喘息を合併し粘調な貯留液を有するいわゆる好酸球性中耳炎症例において多数の好酸球、EG2陽性細胞が観察されたが、これらの中耳粘膜においてもエカレクチンやRANTES陽性細胞が多数観察され、特にエカレクチン陽性細胞数とEG陽性細胞数の間に正の相関がみられた。 これらの結果から上気道粘膜における好酸球の遊走、集積にはこれらのエカレクチンやRANRTESなどの好酸球遊走因子が重要な役割をになっており、特にエカレクチンは好酸球の遊走に特異的に関与していると考えられた。
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