研究概要 |
培養ヒト鼻粘膜上皮細胞にcontrolとしてPBS、10^<-8>MLTD4,10^<-8>MPAFを暴露し20時間後にtotal RNAを抽出してinducible nitric oxide synthase(iNOS) mRNA, xanthine oxidase(XO) mRNAおよびcyclooxigenase 2(COX-2) mRNAの発現を新たに合成したプライマーを用いてreal time-PCRにより検討した。結果:PBS暴露後と比較して10^<-8>MLTD4の暴露による培養ヒト鼻粘膜上皮細胞にiNOS mRNA、XO mRNA、COX-2mRNAの誘導効果は認められなかった。しかし、PBSと比較して上皮細胞(T.T)内iNOS蛋白の明らかな増加が認められた。10^<-8>MPAFの暴露による鼻粘膜上皮細胞中のiNOS mRNA誘導効果は認められなかった。しかし、XO mRNAの誘導効果を認めた。また、COX-2mRNAの誘導効果を認めた。結論:LTD4はiNOS mRNA,XO mRNA、COX-2 mRNAの誘導効果を示さなかった。しかし、培養液中のiNOS蛋白を明らかに増加させたことよりLTD4がNO産生増強に関与している可能性がうかがわれた。PAFはiNOS mRNA誘導効果を示さなかったが、XO mRNA誘導効果を示し、superoxide産生増強に関与すると思われた。
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