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平成16年度の本研究3年目も日本人の眼の加齢による構造変化を研究し、種々の眼疾患の予防に役立てることを目的に本研究を遂行した。狭隅角緑内障の隅角構造は虹彩や毛様体の構造によって大きく左右されるが、隅角が狭いために詳細は捉えにくい。その問題を解決するために、ultrasound biomicroscopy(UBM)に圧迫隅角検査を併用する方法を応用し(indentation gonioscopy)、狭隅角眼の分類を可能にした。目盛を内蔵した隅角鏡を作成し、隅角鏡とUBMによる観察結果を対比し、隅角鏡による定量解析のための補正の重要性を示した。またさらに赤外線観察によって、暗所での隅角鏡にによる隅角構造の変化を捉える方法を開発し、狭隅角眼における緑内障発症リスクの研究にも着手できた。
age related macular degenerationやmacular holeの発症と関わる眼球後部の加齢による変化をoptical coherence tomography(OCT)によって記録してきたが、中心窩網膜の厚み測定の結果は、加齢に伴い発症する黄斑円孔の治療後の網膜厚みの評価に応用でき、今後の黄斑円孔手術の発展に有用な結果を提供できた。さらに糖尿病などの眼疾患による網膜厚みへの影響と加齢との関係についても現在研究を継続中であり、近々その成果は公表される予定である。
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