研究課題/領域番号 |
14571690
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
山崎 芳夫 日本大学, 医学部, 助教授 (30175658)
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研究分担者 |
加島 陽二 日本大学, 医学部, 助教授 (70194719)
乾 成里 日本大学, 工学部, 助教授 (40176409)
岩田 光浩 日本大学, 医学部, 講師 (50193751)
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キーワード | 眼窩内微小循環 / 高眼圧 / 血管拡張作用 / 自律神経 / 眼圧下降 / 網膜神経細胞 |
研究概要 |
本研究課題である「眼内血管系血行障害への自律神経応答のモデル構築と病態の解明」を目標として、平成16年度は以下の研究成果を得た。 [対象と方法] 高眼圧状態の生体病眼15例の片眼に対し外科的減圧処置を行い、治療後前述の薬物投与を中止し、超音波color Doppler法による眼窩内微小循環動態および網膜感度の変動を経時的に測定した。 [結果] 処置側 (1)眼圧は前値と比較し、3か月後(p=0.001)、6か月後(p=0.003)ともに有意な下降を示した。 (2)網膜中心動脈の末梢血管抵抗は前値と比較し、3か月後(p=0.014)、6か月後(p=0.008)ともに有意な下降を示した。 (3)眼灌流圧は前値と比較し、3か月後(p=0.001)、6か月後(p=0.001)ともに有意な上昇を示した。 (4)網膜感度は前値と比較し、3か月後(p=0.07)、6か月後(p=0,05)ともに上昇傾向を示した。 無処置側 眼圧、網膜中心動脈、眼灌流圧および網膜感度のいずれも前値と比較し、3か月後、6か月後ともに有意な変動はなかった。 [結論] 高眼圧状態の解除は自律神経を介し、眼窩内微小循環系に対し血管拡張作用を示すとともに、網膜神経細胞の虚血を解除することによる賦活化を生ずることが示唆された。
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