• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

皮弁における受容体型チロシンキナーゼの発現と遺伝子治療

研究課題

研究課題/領域番号 14571715
研究機関長崎大学

研究代表者

田中 克己  長崎大学, 医学部附属病院, 講師 (70244069)

研究分担者 秋田 定伯  長崎大学, 医学部附属病院, 助手 (90315250)
藤井 徹  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (60136661)
平野 明喜  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (90208835)
キーワードヒト骨髄間葉系幹細胞 / ヌードラット / 移植再生 / 塩基性線維芽細胞増殖因子 / 骨形成因子
研究概要

創傷治癒障害のある部位の治療目的に、他の部位からの皮弁移植術は、単に血行を伴う組織移植である以上に、移植組織を遺伝子・抗体・細胞療法で改変し、レシピエントに必要な組織・器官の移植可能であると考えられる。特に、骨組織移植目的に、ヒト間葉系幹細胞(hMSC)と細胞にシグナルを伝え、分化を促進する増殖因子・サイトカインを用いて、異所性骨組織の再生を試みた。
ヌードラット(F344/NJCl-run)下腹壁に4×4cm^2の筋膜皮弁を挙上し、ゼラチン・スポンジ(ゲルフォーム)を法m包埋の後、栄誉血管である浅腹壁動脈から、hMSC、細胞増殖因子として塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)、骨組織への分化誘導因子としての骨形成因子(BMP-2)を30ゲージの歯科用シリンジにて注入10分間のインキュベーションの後、クランプ解除し、時間経過での、骨塩定量(Bone Mineral Density. BMD)変化、組織標本上の軟骨・骨組織の再生を観察した。
骨塩量は、術後1週間かち、細胞・bFGF・BMP-2治療群で有意な増加を示し、2週、4週と増加していった。組織標本では4週目に治療群ではtrabecularパターンを示し、アルカリフォスファターゼ免疫組織も部分的ながら陽性となった。また、成熟骨組織マーカーであるオステオカルシン免疫染色も弱陽性となった。これらの結果から、経血管的に幹細胞を骨分化促進因子・幹細胞増殖因子の投与により、4週目までに骨形成を認めた。
また、血管丙を異所性に移植可能であり、幹細胞による移植再生が可能である事を示した。更に詳細な、部位特異的、時間特異的な遺伝子(受容体型チロシンキナーゼ)の発現様式の確認を実施している。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Akita S, Rashid MA, Ishihara H, Dajan T, Dazai S, Fujii T.: "Cytokine-dependent gp130 receptor subunit regulates rat modified axial-pattern epigastric flap"J Invest Surg. 15(3). 137-151 (2002)

  • [文献書誌] Akita S, Nakagawa H, Akino K, Fukui M, Fujii T.: "Stem Cells in Cutaneous Wound Healing"Journal des Plaies et Cicatrisations. (In press).

  • [文献書誌] Daian T, Hirano A, Fujii T, et al.: "IGF-1 Enhances TGF-β-induced Extracellular Matrix Protein Production through the p38/ATF-2 Signaling Pathway in Keloid Fibroblasts"J Invest Dermatol. (In press).

  • [文献書誌] 田中克己: "形成外科におけるマイクロサージャリーの現況"日本生殖外科学会雑誌. 15. 26-34 (2002)

  • [文献書誌] 田中克己, 藤井 徹, 村上隆一, 横内哲博, 崎浜教之, 小林俊光: "低侵襲な治療を目的とした頭頸部再建-頭頸部再建における遊離鼠径皮弁の適用-"頭頸部腫瘍. 28巻3号(印刷中). (2002)

  • [文献書誌] 田中克己, 平野明喜: "四肢の形成手術II.下肢 2.足の先天異常 4)その他の先天異常 (第4趾短縮症、裂足、巨趾症など)"形成外科. 45巻(印刷中). (2002)

  • [文献書誌] 田中克己, 藤井 徹(波利井清紀編集): "皮弁・筋皮弁実践マニュアル"全日本出版会. 273 (2002)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi