研究課題/領域番号 |
14571729
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
池亀 美華 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (70282986)
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研究分担者 |
川島 博行 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40169719)
江尻 貞一 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (40160361)
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キーワード | 機械的刺激 / 骨芽細胞 / 細胞骨格 / 細胞接着装置 / 細胞皮質 / 微細構造 |
研究概要 |
本研究は、機械的刺激の受容機構に関与すると考えられる細胞皮質、細胞骨格について、骨形成系細胞におけるその基本構造ならびに機械的刺激による変化を、形態学的に明らかにすることを目的として行った。 幼若マウス左右頭頂骨を一塊として切り出し、矢状縫合部にバネ装置により約0.2gの張力を加えて器官培養した。対照群として、張力を加えずに培養した試料も作製した。培養終了後、固定、脱灰し、通法に従ってエポン樹脂包埋し、細胞皮質の微細構造を透過型電子顕微鏡観察した。張力刺激3時間群の縫合部細胞は全て張力方向に引き延ばされて扁平化していた。骨芽細胞では細胞膜直下に伸展方向に平行に配列したアクチン線維の束がしばしば観察された。細胞の細長い突起中にもアクチン線維の束が認められた。また、骨芽細胞周囲の骨芽細胞前駆細胞と考えられる紡錘形の線維芽細胞様細胞には、頻繁に被覆小窩や被覆小胞が認められ、切片上での細胞核当たりの数を計測したところ、成熟骨芽細胞に比べてその数は約2倍であった。対照群では、成熟骨芽細胞とその周囲の線維芽細胞様細胞における被覆小窩・被覆小胞の数はほぼ同様であった。一方、被覆小窩・被覆小胞の構成成分の一つであるαアダプチンCの遺伝子発現局在を、凍結切片を用いてin situ hybridizationによって調べたところ、対照群の縫合部細胞ではわずかな発現しか認められなかったが、刺激群では、縫合部の線維芽細胞様細胞での発現が強く認められた。従って、張力刺激により、縫合部の線維芽細胞様細胞においてレセプターを介した取り込みが増加していることが示唆され、骨芽細胞分化促進に何らかの役割を果たしていると考えられた。
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