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2003 年度 実績報告書

骨芽細胞の機械的刺激受容機構における細胞接着装置と細胞骨格の役割

研究課題

研究課題/領域番号 14571729
研究機関新潟大学

研究代表者

池亀 美華  新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (70282986)

研究分担者 川島 博行  新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40169719)
江尻 貞一  新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (40160361)
キーワード機械的刺激 / 骨芽細胞 / 細胞骨格 / 細胞接着装置 / 細胞皮質 / 微細構造
研究概要

我々はマウス頭頂骨矢状縫合部に伸展刺激を加えると、縫合部の骨形成が促進されることを報告してきた(Ikegame et al.,JBMR16:24,2001)。このメカニズムに対する細胞骨格の関与を明らかにする目的で、縫合部細胞のアクチン線維の形態変化を解析した。
幼若マウス頭頂骨を、矢状縫合部にバネ装置によって伸展刺激を加えた状態で培養した。6時間後に試料を固定し、Alexa488-Phalloidineを用いてアクチン線維を蛍光染色し、共焦点レーザー顕微鏡で観察した。樹脂包埋試料は透過型電子顕微鏡で観察した。無処置対照群では、縫合部骨縁の骨芽細胞は卵円形を呈し、アクチン線維は細胞膜を裏打ちするように、細胞皮質に密に配列した。細胞間にも細胞質突起内部のアクチン線維が認められた。縫合中央部では、細胞膜を裏打ちするアクチン線維束は不明瞭で、突起内のアクチン線維束が網目状に細胞間を錯綜していた。骨膜線維層では、前頭方向にほぼ平行に走行するストレスファイバーが認められた。その最表層では、矢状方向のストレスファイバーも観察された。伸展刺激群では、縫合部は拡大しており、骨縁では伸展方向に長円形を呈する骨芽細胞の細胞皮質にアクチン線維が密に局在していた。また、細胞質突起のアクチン線維束の多くは伸展方向に配列した。縫合部中央の細胞も伸展方向に引き延ばされ、アクチン線維の多くは伸展方向に走行していた。骨膜線維層のストレスファイバーは対照群とほぼ同様であった。
以上より、縫合部では、伸展刺激により主に骨縁の骨芽細胞と縫合中央部の細胞のアクチン線維の配列が大きく変化することが明らかになった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Shimomura, J.: "Tensile stress induces α-adaptin C production in mouse calvariae in an organ culture : possible imvolvement of endocytosis in mechanical stress-stimulated osteoblast differentiation"Journal of Cellular Physiology. 195. 488-496 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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