研究概要 |
「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」(平成13年3月29日文部科学省,厚生労働省・経済産業省告示)に従い,さらに岐阜大学医学部医学倫理審査委員会の承認(申請課題名「口腔病変の分子疫学的研究」,平成13年12月3日付承認)のもと,文書による患者の同意を得た上で収集した43例の歯原性腫瘍のうち32例(エナメル上皮腫24例,腺様歯原性腫瘍1例,セメント骨形成性線維腫2例,石灰化歯原性嚢胞1例,歯原性角化嚢胞4例)の凍結試料からQIAGEN DNeasy Kit(QIAGEN社製)を用いて,DNAの抽出・精製を行った。今後はさらに症例を蓄積するとともに,残りの試料についてもDNAの抽出・精製を行い,平成15年度のハンガリー渡航に備える予定である。 平成14年度内にも一度,ハンガリー,デブレツェン大学医学部を訪れ,Nick translationおよびcomparative genomic hybridization(CGH)を行う予定であったが,双方の日程上の折り合いがつかず叶わなかったので,平成15年度は,計2回,デブレツェン大学医学部を訪れ,1度目の渡航で精製DNAの運搬とNick translationおよびCGHを行い,2度目の渡航では,得られたデータのコンピュータ画像解析を実施する予定である。 Nick translationおよびCGHの実施にはデブレツェン大学医学部のMargit BALAZS助教授の直接の指導が必要であり,またデータの解析も同大学医学部の画像解析装置なくしては実行不可能なため,上記のハンガリー渡航が必要となる。
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