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2003 年度 実績報告書

Brn-3aノックアウトマウスにおける三叉神経節ニューロンの細胞死に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14571733
研究機関岡山大学

研究代表者

市川 博之  岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (20193435)

キーワードBrn-3a / ノックアウトマウス / 三叉神経節 / 神経細胞 / 細胞死 / VRL-1 / CGRP / PGP9.5
研究概要

Brn-3aは、bcl-2の発現を促進し細胞死を抑制したり、ニューロンの突起の伸長を促進することから、発生途上のニューロンにおいて重要な転写因子であると考えられている。本研究では、Brn-3aのノックアウトマウスにおける知覚ニューロンの分布やそれらのニューロンにおける神経伝達物質などを免疫組織化学により調べ、Brn-3a欠損がどのようなニューロンに細胞死をもたらしたり、どのような遺伝子の発現に影響をするかを調べた。その結果、Brn-3aノックアウトマウスでは痛みを伝達しcalcitonin gene-related peptideを含む中型ニューロンの細胞死が増加することがわかった。この結果からBrn-3aが痛みを伝達する中型の神経細胞の細胞死をコントロールしていることが示唆された。さらに今年度は、特にBrn-3aのノックアウトマウスにおける口腔・顔面などの末梢組織における神経線維や神経終末の分布の変化を調べることにより、Brn-3a欠損がもたらすニューロンの細胞死と末梢における感覚異常との関連性について調べた。その結果、Brn-3aノックアウトマウスでは痛みを伝達する自由神経終末が減少していることがわかった。また、52℃以上の熱に対するセンサーであるvanilloid receptor subtype 1(VRL-1)を含む中型から大型ニューロンが三叉神経節で消失していた。また、触覚や圧覚を伝えるメルケル細胞がヒゲの部分で減少していることも明らかとなった。以上の結果からBrn-3aが痛みや触覚・圧覚を伝える中型から大型の神経細胞の細胞死をコントロールしていることが示唆された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Ichikawa et al.: "The somatostatin sst2A receptor in the rat trigeminal ganglion"Neuroscience. 120・3. 807-813 (2003)

  • [文献書誌] Ichikawa et al.: "The co-expression of VR1 and VRL-1 in the rat vagal sensory ganglia"Brain Res.. 980・2. 293-296 (2003)

  • [文献書誌] Ichikawa et al.: "Pituitary adenylate cyclase-activating polypeptide-immunoreactive nerve fibers in rat and human tooth pulps"Brain Res.. 980・2. 288-292 (2003)

  • [文献書誌] Ichikawa et al.: "Kv 1.2-immunoreactive primary sensory neurons in the rat trigeminal ganglion"Brain Res.. 974・1-2. 222-227 (2003)

  • [文献書誌] Ichikawa et al.: "Calcium-binding protein-imnunoreactive innervation of the rat vibrissa"Brain Res.. 970・1-2. 226-231 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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