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2002 年度 実績報告書

前駆細胞のM期に始まる破骨細胞分化:増殖・分化切り換え点における細胞周期逸脱機構

研究課題

研究課題/領域番号 14571738
研究機関九州大学

研究代表者

久木田 敏夫  九州大学, 歯学研究院, 助教授 (70150464)

研究分担者 永田 健吾  九州大学, 歯学研究院, 助手 (90189134)
久木田 明子  佐賀医科大学, 医学部, 助教授 (30153266)
キーワード破骨細胞 / 分化 / 前駆細胞の増殖 / M期 / 膜表面抗原 / アフィニティー・クロマトグラフィー / 銀染色 / 質量分析
研究概要

本研究では増殖する破骨細胞プロジェニターがM期になって分裂する細胞の片割れのみが破骨細胞に特異的なマーカーであるKat1抗原を持つようになり、破骨細胞の前駆細胞へと分化していくメカニズムを解析することと、細胞周期を制御する分子と細胞分化への切り換え機構を明らかにしていくことを目的としている。これらの機構を解析する手始めとして、Kat1抗原分子の分子解析を行なった。ラット骨髄細胞を調整し、マクロファージ及び骨髄ストロマ細胞をセファデックスG10カラムで除去し、得られた非付着性骨髄細胞を50ng/ml TNFα及び20ng/mlのRANKLの存在下、4日間培養した。得られた細胞を温和に作用する界面活性化剤CHAPSを含む緩衝液にて可溶化し、抗Kat1抗原モノクローナル抗体を結合させたセファロース4Bカラムを用いてアフィニティー・クロマトグラフィーを行なった。抗原を吸着させた後、CHAPSを含む緩衝液で十分に洗浄を行い、トリクロル酢酸を用いて抗原の溶出を行なった。溶出フラクションを凍結乾燥し12%SDSゲル電気泳動を行なった。銀染色後、抗原のバンドを切り出し、アセトニトリルで脱水、アセトアミド化を経て、トリプシン消化を行った。消化されたペプチドをトリクロル酢酸/アセトニトリルを用いた溶媒で回収し、質量分析用のコンテナにプールした。スピードバック・コンセントレーターを用いて濃縮後、質量分析計LCQにて測定を行なった。その結果、複数の抗原分子の侯補分子が得られた。更に候補分子のcDNAを米国の研究者から得ることができたので、現在、種々の細胞にcDNAを発現させることによって抗原分子を特定しているところである。平成14年度は本研究では避けることのできない抗原分子の特定を優先させた。分子の特定ができれば破骨細胞分化の初期過程の機構解析も分子レベルのものになると考えられる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 久木田 敏夫, 久木田 明子: "破骨細胞機能の膜表面受容体を介した制御 特集「骨の細胞と形態機能」"CLINICAL CALCIUM (医薬ジャーナル社). (印刷中). (2003)

  • [文献書誌] 久木田 敏夫, 野見山 尚之: "破骨細胞分化とケモカイン 特集II ケモカインに関する最近の進歩"臨床免疫 (科学評論社). (印刷中). (2003)

  • [文献書誌] Rahman M., Kukita A, Kukita T et al.: "Two histon deacetylase inhibitor, trichostatin A and sodium butyrate, suppress differentiation of osteoclasts but not into macrophages"Blood. (in press). (2003)

  • [文献書誌] Uji A, Matsuda M, Kukita T et al.: "Molecules interacting with PRIP-2, a novel Ins(1,4,5)P3 binding protein type 2 -Comparison with PRIP-1-"Life Science. 72. 443-453 (2002)

  • [文献書誌] Sakai H, Jingushi S, Shuto T et al.: "Fibroblasts from the inner granulation tissue of the pseudocapsule in hips at revision arthroplasty induce osteoclast differentiation, as do stromal cells"Ann.Rheum.Dis.. 61. 103-109 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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