研究課題/領域番号 |
14571742
|
研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
大澤 得二 岩手医科大学, 歯学部, 講師 (00103747)
|
研究分担者 |
奈良 栄介 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (10275571)
藤村 朗 岩手医科大学, 歯学部, 助教授 (80173459)
野坂 洋一郎 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (60048379)
小野寺 政雄 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (10326689)
|
キーワード | プラコード / 両生類 / 基底膜 / 半接着斑 / アンカリング・ファイブリル / コラーゲン線維 / 緻密層 / 外胚葉 |
研究概要 |
種々のプラコード、すなわち外胚葉の角膜領域、水晶体上皮、鼻板、耳胞直下の基底膜とコラーゲン線維の発生中の変化を両生類幼生を材料に用いて透過型電子顕微鏡的に観察し、非プラコード領域、すなわち表皮、神経管及び眼胞の領域と比較した。角膜領域では基底膜の緻密層は肥厚し、同時に半接着斑及びアンカリング・ファイブリルというた接着装置が発達した。コラーゲン線維は増加し多層構造を形成した。これらの形態は表皮直下の結合組織のそれと類似していた。これら二つの領域、角膜領域と表皮においては、その直下に多量のコラーゲン性結合組織が存在していた。一方、神経管と神経管由来の眼胞は、それぞれ薄い基底膜の緻密層を持ち、周囲にはわずかのコラーゲン線維が認められるだけであった。基底膜の緻密層は発生中に肥厚することはなく、コラーゲン線維も顕著には増加しなかった。これら二つの領域は細胞外基質が乏しかった。鼻板と耳胞は表皮型領域と神経管型領域の中間の性格を示した。これらの領域では基底膜の緻密層は厚くなり、半接着斑とアンカリング・ファイブリルも発達した。コラーゲン線維の数は発生中に増加したが、規則的には配列せず、ランダムな分布を示した。このような異なった領域でのコラーゲン線維の配列の違いはコラーゲン線維周囲の細胞外基質の違いによるものだと考えられる。プラコードの上皮は表皮と同じ起源を持つ。しかし発生中にそれらの形態学的性格は変化し、表皮や角膜における多層のコラーゲン線維層と異なった結合組織を持つようになることがわかった。
|