研究課題/領域番号 |
14571762
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
久保田 聡 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (90221936)
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研究分担者 |
西田 崇 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (30322233)
中西 徹 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (30243463)
滝川 正春 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20112063)
椋代 義樹 岡山大学, 歯学部, 教務員 (50325099)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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キーワード | CTGF / 軟骨細胞 / モジュール / シグナル伝達 / ccn2 / ELISA |
研究概要 |
1:エコジェニン/CTGF(以下CTGF)の各モジュールタンパク質生産とモジュール特異的抗体を用いた解析システムの確立:まずBrevibacillusを用いたシステムで4つの単独モジュールを調製し、それらを用いて抗CTGF抗体のエピトープを探索した。その結果N末から順にIGFBP、VWC、TSP1、CT各モジュールに特異的な抗体/抗血清を最低一種類ずつ揃えることが出来た。本研究で確立したELISAシステムのうち、VWCとCTを認識するものは高感度で様々な形で利用されている。加えてN末2モジュールを含む断片の解析用、VWCを単独検出用システムも構築できた。 2:細胞成長分化におけるモジュール構造の役割の解明:上記個別モジュールによるヒト軟骨細胞様細胞株HCS-2/8でのリン酸化情報伝達経路の活性化を検討したところ、複数の経路が特定のモジュールによって活性化された。別の細胞での結果は異なり、CTGFは複数のシグナル伝達経路を標的細胞によって使い分けているようである。またHCS-2/8にモジュール固有抗体を作用させたところ増殖は阻害されたが、プロテオグリカン合成能力はむしろ刺激された。これはモジュール変異体だけでなく抗体にも医学的応用の可能性があることを示している。続いて精製モジュールの細胞接着に対する効果を検証した結果、すべてが高濃度で接着を促進し、最も低濃度で効果を表したものはCTであった。またヒト線維芽細胞株293T細胞に、モジュール変異体を高度に発現させ細胞周期に及ぼす影響を検討した。その結果、TSP-CT連結体とCT単独の強制発現が細胞をM期に留める可能性が示された。この結果は医学的応用を考える上でCTを慎重に扱うべきであることを示している。 3:上記成果の応用:変異体に先立ち精製全長CTGFを徐放性担体と共にラット関節軟骨損傷・欠損モデルに適用したところ、軟骨組織が再生した。本方法は変異体の効果判定に有用である。
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