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2003 年度 実績報告書

bHLH型転写因子DEC2の機能および軟骨分化における役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 14571763
研究機関広島大学

研究代表者

藤本 勝巳  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (40294566)

キーワードDEC2 / bHLH型転写因子 / MyoD / 日内リズム
研究概要

DEC2は構造的にhairy, Hes, Heyに近縁の塩基性ドメイン-ヘリックス-ループ-ヘリックス(bHLH)型転写因子である。DEC2は他のbHLH型転写因子と同様に組織分化の制御に関わっていると考えられる。また、視交叉上核およびその他の組織において、DEC2 mRNAの発現は日内リズムを示すことからDEC2は時計遺伝子としても機能していると考えられる。今回、DEC2とMyoDとの相互作用について、また、DEC2遺伝子の発現調節について解析を行った。
1)DEC2とMyoDとの相互作用
DEC2と相互作用する蛋白を探索したところMyoDがDEC2と結合することがGST pull down法により確認された。MyoDはE12またはE47とヘテロダイマーを形成してE-boxに結合し、転写活性化因子として機能する。DEC2はMyoDと結合しMyoD/E47のE-boxへの結合を阻害することで、MyoDの転写活性化作用を抑制することを明らかにした。
2)DEC2遺伝子の発現調節
分子時計のマスター因子であるClock/BmalはDEC2 mRNAの発現量を増加させた。一方、Clock変異マウスの腎臓におけるDEC2 mRNA発現量は野生型と比べ著しく減少しており、DEC2 mRNAの日内リズムも消失していた。マウスDEC2遺伝子の上流領域を用いたプロモーター解析によりDEC2遺伝子上流領域に存在する2つのE-BoxがClock/Bmalによる誘導に関係していると考えられた。また、DEC2はDEC2自身のプロモーター活性を抑制した。これらの結果から、DEC2の発現はClock/Bmalにより正に調節され、DEC2自身により負に調節されていると考えられた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Kawamoto Takeshi: "A novel autofeedback loop of Dec1 transcription involved in circadian rhythm regulation"Biochem.Biophys.Res.Commun.. 313・1. 117-124 (2004)

  • [文献書誌] Oda Ryo: "Anti-membrane-bound transferrin-like protein antibodies induce cell-shape change and chondrocyte differentiation in the presence or absence of concanavalin A"J.Cell Sci.. 116. 2029-2038 (2003)

  • [文献書誌] Honma Sato: "Dec1 and Dec2 are regulators of the mammalian molecular clock"Nature. 416・6909. 841-844 (2002)

  • [文献書誌] Suardita ketut: "Effects of overexpression of membrane-bound transferrin-like protein (MTf) on chondrogenic differentiation in Vitro"J.Biol.Chem.. 277・50. 48579-48586 (2002)

  • [文献書誌] Shen.Ming: "Basic helix-loop-helix protein DEC1 promotes chondrocyte differentiation at the early and terminal stages"J.Biol.Chem.. 277・51. 50112-50120 (2002)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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