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2004 年度 実績報告書

細胞外基質の老化が骨芽細胞の分化に与える影響の遺伝子発現解析

研究課題

研究課題/領域番号 14571779
研究機関日本大学

研究代表者

川良 美佐雄  日本大学, 松戸歯学部, 教授 (20147713)

研究分担者 我孫子 宜光  日本大学, 松戸歯学部, 教授 (70050086)
キーワードMC3T3-E1 cells / H_2O_2 / Bone Nodule Formation / gene expression / Free Radical
研究概要

骨のリモデリング機能は加齢によって低下するため,生体の加齢に伴う骨芽細胞の機能低下が骨の老化変化に大きく関与している。一方,骨芽細胞の機能発現や情報伝達等に細胞外基質を介した細胞間相互作用が重要な役割を果たすことが判明している。従って,骨組織の代謝変化を骨芽細胞のみで捉えることは不十分であり,細胞外基質代謝の変化も明らかにする必要がある。この細胞外基質成分であるコラーゲンやフィブロネクチンは骨芽細胞の石灰化能に重要な役割を果たすことが報告されているが,細胞基質タンパク質の老化変化が骨形成に与える影響については不明な点が多い。さらに,病態過程におけるこれら歯周組織の変化あるいは組織再生時に関与する生体成分の役割についても不明な点が多い。そこで,老化の重大な因子である活性酸素で処理したコラーゲンやフィブロネクチン細胞基質の老化モデルを応用して,マウス由来骨芽細胞様細胞MC3T3-E1細胞の未分化間葉細胞から骨芽細胞への分化そして骨形成に至るプロセスに与える影響を遺伝子発現とともに検討した。骨芽細胞様細胞MC3T3-E1細胞を活性酸素を作用させた状態で培養を続けると,明らかに石灰化様物質の沈着が減少した。また,骨芽細胞の重要機能であるALPやOC,タイプ1コラーゲンの遺伝子発現が抑制されていた。このことは,老化という環境は正常な骨芽細胞を遺伝子発現レベルから変化させていることを現し,細胞外基質の老化が骨芽細胞の性質変化に大きく関与していることが考えられる。これらゲノムバイオロジー技術を応用した本研究の推進によって老化が与える未分化間葉系細胞の骨芽細胞への分化,骨形成課程の抑制に関連する遺伝子を未知遺伝子を含めて同定することが更に必要となる。顎骨組織の老化に伴う特異遺伝子の探索,そして骨組織再生に貢献する遺伝子の探索は最重要であり,今後の歯科医学に多大な貢献が果たせるものと考える。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Reduced Bone nodule formation in MC3T3-E1 by hydrogen peroxide2005

    • 著者名/発表者名
      Yoko Tanaka
    • 雑誌名

      International Journal of Oral-Medical Science (発表予定)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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