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2003 年度 実績報告書

象牙質・歯髄複合体の再生機構の解明と再生療法への応用に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14571811
研究機関新潟大学

研究代表者

吉羽 邦彦  新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (30220718)

研究分担者 吉羽 永子  新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (10323974)
キーワード象牙質・歯髄複合体 / 再生医療 / 象牙芽細胞 / MMPs / TIMPs / 抗原提示細胞 / レーザー / 修復象牙質
研究概要

象牙質・歯髄複合体の再生機構の解明と再生療法の開発のための基礎的研究の一環として、歯の発生過程ならびに修復象牙質形成過程における細胞分化機構について検索すると共に、う蝕ならびにその処置後の歯髄反応・う蝕治療・象牙質再生療法へのレーザー応用の可能性についても検討した。その結果、1.歯の形成と細胞分化におけるMMP-2、-9、MT1-MMPおよびTIMP-1、-2、-3の役割を解明する目的で、マウス臼歯発生過程における発現を検索した。その結果、MMPsは歯胚上皮および間葉組織に認められ、類似した局在性を示すのに対して、TIMPsは時間的空間的に特異的発現パターンを示した。歯の発生過程においてTIMPsはMMPsの活性制御の他に、細胞増殖と分化に関連している可能性が示唆された。
2.窩洞形成ならびにう蝕治療後の歯髄反応を明らかにする目的で、処置後の抗原提示細胞と神経線維の動態について比較検討した。ヒト健全歯における窩洞形成は象牙芽細胞ばかりでなく抗原提示細胞の分布にも影響を与えることが明らかになった。特に深い窩洞でその変化が顕著であり、象牙芽細胞突起の分布との関連性が示唆された。一方、う蝕治療歯ではこのような抗原提示細胞の変化は認められず、う蝕により誘導された刺激象牙質が窩洞形成、充填処置による機械的・化学的刺激から象牙芽細胞を保護しているものと考えられる。しかし、う蝕治療後にも抗原提示細胞ならびにT細胞の集積が局所的に認められ、象牙細管中に残存した細菌の影響が示唆された。
3.う蝕治療・象牙質再生療法へのレーザー応用の可能性を検討する目的で、GaAlAs半導体レーザー照射に対するラット臼歯歯髄反応について観察した。その結果、半導体レーザー照射は硬組織に損傷を与えることなく歯髄腔内に修復象牙質を誘導することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Kunihiko Yoshida: "Class II antigen-presenting dendritic cell and nerve fiber responses to cavities, caries, or caries treatment in human teeth"Jouranal of Dental Research. 82・6. 422-427 (2003)

  • [文献書誌] Nagako Yoshiba: "Temporospatial gene expression and protein localization of matrix metalloproteinases and their inhibitors during mouse molar tooth development"Developmental Dynamics. 228・1. 105-112 (2003)

  • [文献書誌] Herve Lesot: "Epithelial histo-morphogenesis during odontogenesis in the mouse and role of the mesenchyme"Archives of Comparative Biology of Tooth Enamel. 8. 67-71 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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